#2 【図解】認証の手順と種類|型式認証制度のすべて
日本の自動車「型式指定」制度は3つある。まず車両全体で認証を受ける車両の型式指定。ふたつめはパワートレーンや制御モジュールなど、ひとつのシステムとして認証を受け、同じシスシステムを使う場合に認証を省略できる共通構造部型式指定。3つめはステアリング、ブレーキなど個々の装置・部品ごとに認証を受ける装置型式指定制度。型式申請する側は、新車発売スケジュールや生産手配の様子を見ながら、この中から選ぶことができる。
TEXT&PHOTO:牧野茂雄(Shigeo MAKINO)
▼特集:型式認証制度のすべて 目次
#1 日本の道路を走ってもよい自動車についての決まりごと
#2 【図解】認証の手順と種類 ←閲覧中
#3 型式指定に必要な47の認証
#4 「法規」とNCAPの違い
型式とは、自動車それぞれに与えられる記号であり、車検証に記載されている。記載されていれば、その自動車は「型式指定車」である。型式欄が「不明」「フメイ」あるいは「-XXXX-」とハイフンではさまれた表記の場合は日本で型式指定を受けていない自動車であり、大型商用車のほとんどと特殊車両、輸入自動車特別取扱制度(PHP)で輸入された自動車および並行輸入車などはこれに該当する。
型式指定を受ける最大のメリットは、初度登録(日本国内で初めて使い始める申請をすること)時の新規検査でも継続検査(乗用車なら初回3年目の後の5年目、7年目......の車検)時でも現車提示が免除される点にある。国の車検場に実車を持ち込まなくても書類だけでナンバープレートが交付される。型式指定を受けない場合は新規検査字も継続検査時も現車1台ごとの検査が必要になる。