マツダ、微細藻類を使った次世代バイオ燃料でCO2削減に挑む。新型CX-80のバイオ燃料車を初展示|JAPAN MOBILITY SHOW 2024
マツダは、2024年10月15日から18日にかけて開催されたJAPAN MOBILITY SHOW 2024において、次世代バイオディーゼル燃料を使用する「MAZDA CX-80 Biofuel(バイオフューエル)車」を初めて展示した。マツダは、バイオ燃料の試験生産にも取り組んでおり、次世代バイオ燃料の生産工程を紹介するディスプレイ展示も行った。カーボンニュートラル社会の実現に向けた同社の取り組みについて、国内営業本部国内商品マーケティング部商品広報チームアシスタントマネージャーの小林光紗人氏に話を聞いた。
TEXT&PHOTO :石原健児
一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)
新型CX-80のバイオ燃料車を参考出品
マツダは2024年10月に新型車CX-80の国内での販売を開始。今回は新型車のバイオ燃料版「CX-80 Biofuel」を参考出品した。これまでにもCX-60 Biofuelなどバイオ燃料車を発表してきたマツダ。2021年には、従来のディーゼルエンジン(SKYACTIV-D 1.5)に使用済み食用油や微細藻類油脂を原料とする次世代バイオディーゼル燃料を使用し、レースに参戦してきた。今回の展示は、これまでの取り組みを進化させたものである。
「公道走行の認証はまだ取得していませんが、エンジンの機構としては100%バイオ燃料でも制御系が対応しており、高い走行性能を発揮できます」と小林氏は語る。
CO2削減への取り組みを本格化、産官学プロジェクトにも参加
2018年、マツダは技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」において、クルマのライフサイクル全体を考慮し、燃料採掘から車両走行までを視野に入れた「Well-to-Wheel」という概念をもとにCO2削減に取り組み始めた。2020年にはひろしま自動車産学官連携推進会議が進めている「ひろしま “Your Green Fuel” プロジェクト」にも参画し、自動車用次世代バイオディーゼル燃料の普及活動を強化している。このプロジェクトは、産官学連携によってバイオ燃料の実用化と普及を目指し、広島県を中心に展開されている。今回の展示では、こうした活動の成果を広く知ってもらうための啓発が目的の一つとなっている。