コマツ、 新型エンジンを搭載したオフロードダンプトラック 「HD465-10E1/HD605-10E1」を新発売
コマツは、最新技術を随所に織り込んだオフロードダンプトラック「HD465-10E1 /HD605-10E1」(定格積載質量 55.5ton/64.1ton)の発売を開始したことを発表した。約11年振りとなるフルモデルチェンジでは、独自開発の新型エンジンの搭載により、加速性の向上とパワフルで粘り強い走りを実現するほか、積載量もアップしている。このほか、眠気検知システムやブレーキ点検ガイダンス、オペレーターの操作負担を軽減するスロットルロックなどの機能を備え、生産性や安全性、快適性などを重視する砕石や鉱山現場の顧客のニーズに応える。
目次
1. 作業効率と経済性
・新たに開発した高性能なエンジンを搭載
新開発のエンジン「SAA6D170E-7」を採用し、従来機比で6%出力が向上した。これにより登坂車速および加速性が大きく向上し、サイクルタイムの短縮を図ることができる。サイクルタイム短縮と積載質量アップにより、作業効率(t/L)がさらに向上した。
■従来機比(HD465-7E1/HD605-7E1)での性能向上
・『コマツ トラクションコントロールシステム(KTCS)』搭載
新たに搭載されるコマツ トラクションコントロールシステム(KTCS)により、タイヤがスリップすると、自動的にそのタイヤにブレーキをかけて、タイヤスリップ率をコントロールする。これにより、タイヤのトラクションを最適な状態に保ち、軟弱路面でもアクセル操作のみで高い走破性と安定性(横滑り低減)が実現され、作業量を向上と、タイヤの摩耗の低減に貢献する。
・高強度で軽量かつ大容量のボディの採用
汎用ボディ(※2)は主要部位に450HB級耐摩耗鋼板を使用し、軽量化を実現。汎用ボディの容量および定格積載質量も従来機比でアップした。ボディの側板と底板は横方向と縦方向のリブで補強され、V底のデザインは構造強度に貢献し、メンテナンスコストも低く抑えられる。
■従来機比(HD465-7E1/HD605-7E1)での機能向上
・作業に合わせて選べるパワーモード切り換えシステム
稼働現場の状況やコース設定に応じて、従来のPモードとEモードに加え、E lightモードの3モードを選択できる。E lightモードは、Eモードよりもさらに最高出力を必要としない平地作業など、燃費を重視した作業に使用できる。各モードの切り換えはダッシュボード上のスイッチから簡単に行える。
2. 安全性
・眠気検知システムを標準装備
ダッシュボード上のカメラによりオペレーターの顔、姿勢を認識し、居眠りなどを検知した場合に音声とブザーでオペレーターに注意を促す。
・ブレーキ点検ガイダンス
運転席のモニターに各ブレーキ能力点検の手順が表示され、画面表示に従って点検を行うことが可能。
3. 快適性
・待機ブレーキの採用
サービスブレーキで停車中にシフトレバーをニュートラル位置に入れると、自動的にリターダーブレーキが適用され、積込みや排土作業時のリターダーレバー操作を減らすことができる。
・スロットルロックの採用
前進走行中にアクセルペダルを最大まで踏み込んだ状態でスロットルロックスイッチを押すと、ペダルを踏み込み続けなくても、エンジンが最大出力で固定されるため、登坂走行時などでのオペレーターの疲労軽減につながる。
4. ICT
・Komtrax Plus 標準搭載~お客さまの車両管理業務の効率化や燃料経費削減に貢献~
衛星通信により遠隔地からでも車両の健康状態や稼働状態を把握できるため、機械トラブルが生じる前にメンテナンスが可能。また、車両ごとのスピードや移動距離、ルートなどの稼働状況の管理や、積載量等を計測するペイドロードメータにより、積込量の最大化を図ることができる。さらに、燃料消費量やアイドリングなどの作業情報をもとに省エネ運転支援レポートの提供も可能。
【発売月】 2024年8月
【公表価格】 HD465-10E1: 130,000千円(工場裸渡し消費税抜き)
HD605-10E1: 138,000千円(工場裸渡し消費税抜き)
【販売目標】 25台/年(日本のみ)