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ドイツで自動車関連10社が合弁会社Cofinity-Xを設立

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BASF、BMWグループ、ヘンケル、メルセデスベンツ、SAP、シェフラー、シーメンス、T-Systems、フォルクスワーゲン、ZFの10社は、共同でCofinity-Xを設立。欧州でオープンデータネットワーク「Catena-X」の利用推進を図る取り組みを開始する。

Cofinity-Xは、自動車バリューチェーン全体においてセキュアなデータ交換を実現する製品やサービスを提供する事業展開を目指す。将来的には、CO2およびESGモニタリング、トレーサビリティ、サーキュラーエコノミー、ビジネスパートナー・データ・マネジメントといった、自動車バリューチェーンでのユースケースを実施するためのアプリケーションやサービスにアクセスできるようになるという。

脱炭素への取組み

カーボンフットプリント追跡ソリューションにより、バリューチェーンにおけるCO2換算値の簡潔かつ正確な算定および報告が可能となる。カーボンフットプリントの透明性確保を通して、サステナビリティの向上を実現する。さらに、実質排出量ゼロを達成するためのグローバルな取組みにおいて積極的な役割を果たすことも可能となる。

安定した信頼の高いトレーサビリティ

原材料からリサイクル部品までのサプライチェーン全体で、部品やコンポーネントの追跡を実現する。バリューチェーンの全体像を明らかにし、サプライチェーンのレジリエンスを高める方法を見出す可能性が開かれる。

持続可能なバリューチェーンのためのサーキュラーエコノミー

自動車業界において、材料リサイクルの重要性はますます高まっている。サプライヤーや顧客に対してコンポーネントの状態に関する情報を、高い透明性をもって開示できる。部品や素材を適切に再利用することが可能になる。サーキュラーエコノミーを実施することで、各企業は自社製品で使用しているリサイクル可能な材料の割合を増やし無駄を減らすことができる。

インテリジェントなビジネスパートナー・データ・マネジメント(BPDM)

Cofinity-XのBPDMサービスでは、自動車業界全体にわたってビジネスパートナーのデータを整理し質を高める。各データのソートや分析、整理が行えるほか、データの品質が高まることから様々なメリットを享受できる。

自動車バリューチェーン全体でのサプライヤーと顧客との協力

Cofinity-X取締役のアレキサンダー・シュライハー氏は次のようにコメントしている。

「バリューチェーン全体ですべての材料を追跡することへの需要が高まっていることも、Cofinity-X設立に至った重要な要因のひとつです。Cofinity-Xは、急速に拡大するエコシステムを構成する重要な要素となるでしょう。こうしたエコシステムには、自動車バリューチェーンに関わるすべての企業が等しく参加できます。Cofinity-Xの製品提供により、エンドツーエンドのデータチェーンを構築すると同時に、全参加者に対して高い価値を創出します」

導入・採用を促進するための製品提供

エンドツーエンドのデータチェーンは、全参加者に協力しようとする意志があって初めて成立するものである。Cofinity-Xでは主要な関係者に対し、簡単かつ迅速な「オンボーディングサービス」を提供する。

Cofinity-Xのポートフォリオは、4つの主要製品・サービスカテゴリーを対象に構築されている。最初の製品・サービス開始は、2023年4月末ごろに予定されている。

開かれた市場

顧客が実行できるビジネスアプリケーションの最適環境を作ることで、ネットワーク参加者の効率的な「マッチング」を可能とすることを目指す。提供するアプリケーションはすべて、Catena-XおよびGAIA-Xのデータ交換原則に準拠する。

データ交換

参加者間でのデータ交換は、データ主権が確保され、セキュアで標準化された原則を基礎とするもので、特定のソリューションに対してデータロックインを強制するものではない。参加者は自己のデータに対して完全な支配権を保持する。

統合・共有サービスにより、市場で提供されるビジネスアプリケーションを推進する。相互運用可能なオープンソースアプローチでのデータ交換を可能にして、各顧客の付加価値を確かなものにする。また、オンボーディングサービスにより、Catena-Xのエコシステムの採用を促進。バリューチェーンの各段階において自動車業界企業によるエコシステムへのデジタルコネクションを加速させる。

Cofinity-Xについて

Cofinity-Xは、BASF、BMWグループ、ヘンケル、メルセデスベンツ、SAP、シェフラー、シーメンス、T-Systems、フォルクスワーゲン、ZFの10社により2023年に共同設立された合弁会社。本社はドイツ・ケルン。

Cofinity-Xは、まず欧州市場において自社および第三者のビジネスアプリケーションのオープンな市場を運営する。自動車バリューチェーンにおいて、「Gaia-X」や「Catena-X」原則に準拠したセキュアで標準化されたデータ伝送を可能とするサービスを提供することを目指している。必要な規制当局の承認はすべて取得済みであり、今後、事業活動を本格化させる予定だ。

Cofinity-X GmbH

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