バキュームポンプカップリングの不具合。いすゞが「エルフ」など約118,000台をリコール
いすゞは、バキュームポンプカップリングに不具合が発覚したことを受け、2023年2月24日、国土交通省にリコールを届け出た。リコール台数は、2018年2月26日~2022年11月25日に製造された計118,014台。
リコールの対象となるのは、2018年2月26日~2022年11月25日に製造された以下の3車種118,014台:
・いすゞ「エルフ」
・ニッサン「アトラス」
・マツダ「タイタン」
また、交換修理用部品として出荷し、組付けられた車両が特定できない以下の2種類の部品も対象:
・バキュームポンプ(出荷期間:2021年9月1日~2022年9月20日/計9個)
・4JZ1型エンジン(出荷期間:2021年7月21日~2022年12月13日/計19個)
不具合の部位は、原動機(バキュームポンプカップリング)。小型トラック用エンジンにおいて、バキュームポンプカップリングとカムシャフト間の隙間が大きいものがある。そのまま使用を続けると、カップリングおよびカムシャフトの嵌合部が異常摩耗し、カップリングが破損。バキュームポンプが作動不良となりブレーキ警告灯やバキューム警告灯が点灯、クラッチおよびブレーキの操作が重くなる。また、カムロータの折損およびVVT(バリアブルバルブタイミング機構)の位相ずれによりエンジン始動不良となり、最悪の場合、エンジンストールに至るおそれがあるとのこと。
これまでに不具合は343件発生しているが、事故は起きていない。市場からの情報により発覚、リコールを届け出た。改善措置として、バキュームポンプカップリングを対策品に交換。また、カムシャフトの嵌合部を点検し、摩耗量が基準を超える場合はカムシャフトを新品に交換する。
使用者には、ダイレクトメールまたは直接訪問で通知するという。