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日本発条が新規テーパ成形による世界最軽量の非線形コイルばねを世界初公開

【人とくるまのテクノロジー展2023】

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日本発条が新規テーパ成形による世界最軽量の非線形コイルばねを世界初公開

今年で創立84年、国内外に50を超えるグループ会社を持つ世界No.1のばねメーカーである日本発条(NHKニッパツ)が、世界初公開となるコイルばねを出展していた。それが「XTコイルスプリング」。XTは(eXtream Taper)のXTであり、新規テーパ成形が大きな特徴である。
TEXT:川島礼二郎(Reijiro KAWASHIMA)

左は従来品(ラウンドテーパ)で右が「XTコイルスプリング」。両者の違いの一つが密巻き部の断面形状。前者は円だが「XTコイルスプリング」では正方形とされた。

密巻き部の断面は正方形だが、ばね中央付近からは円断面へと変わっている。これが新規テーパ成形である。

この正方形の面積は、同程度の性能のラウンドテーパの円断面と比較して小さくて済む。だから「XTコイルスプリング」は軽くなる。線形特性ストローク領域は大きく、搭載スペースは小さくて済む。
設計事例としてあげられたサンプルでは従来品比で34%もの軽量化を果たすという。

「XTコイルスプリング」には、もう一点工夫が施されていた。それが密巻き部表面に施されたコーティング(緑色の部分がコーティング)だ。

一般的なラウンドテーパのコイルスプリングにはスプリングが接触した時の保護と防音のため樹脂製チューブが被せられている。「XTコイルスプリング」ではそれをラバーコーティングで代替しており、これにより軽量化と部品点数削減を成功している。
今後の採用への期待が高まる注目のコイルスプリングだ。

著者
川島礼二郎
テクニカルライター

1973年神奈川県生まれ。大学卒業後、青年海外協力隊員としてケニアに赴任。帰国後、二輪車専門誌、機械系専門書の編集者等を経て独立。フリーランスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに執筆している。

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