アウディ、オーストリア初となる急速充電ステーション「アウディ・チャージングハブ」をオープン
ニュルンベルク、ベルリン、チューリッヒに続く、世界で4番目となるプレミアム急速充電ステーションで、オーストリアでの開設は初となる。アウディの電気自動車e-tronやニューモデルを体験できる施設「MOONCITY」を併設する。
アウディ・チャージングハブは、中電圧送電網への接続が必要なく、追加のインフラ整備を必要としないのが特長。e-tron開発車両から取り外した、使用済み再生リチウムイオンバッテリー（セカンドライフ バッテリー）を収めたモジュール式コンテナ「チャージングキューブ」をベースに構築している。この設計により、地域の送電網に対する負荷が軽減され、複雑で高価なインフラ整備が必要なくなる。
ザルツブルクのアウディ・チャージングハブには、蓄電装置を備えた4つの充電ポイントがあり、最大出力320kWで車両を充電可能。4か所全てを同時に使用した場合でも、各充電ポイントは常に320kWの出力を供給できる。
最も重視したのは、バリアフリーの実現。広々とした敷地により、車椅子ユーザーが車両のドアを開けて敷地内を移動する場合でも、十分なスペースが確保されている。
決済用端末は、ボタンを押すだけで車椅子に適した高さに移動できる。車両がプラグ＆チャージ機能に対応している場合、車両と充電ポイントの間で支払い情報が直接通信されるため、現金による支払いや確認作業が不要になる。
充電ケーブルは回転アームに取り付けられているため、充電プラグを車両の任意の位置に簡単に移動でき、どの電気自動車でも充電ポートに簡単にアクセスできるようになっている。
CCS（コンバインド充電システム）充電ポートを備えた電気自動車であれば、メーカーを問わず充電可能。アウディのユーザーは、myAudiアプリでスロットを予約すると、待ち時間なしで充電できる。予約した充電ポイントは、開始予定時刻から最大15分間の準備時間が設定され、ディスプレイバーに表示される。
技術的なプロジェクト管理とアウディ・チャージングハブの運営は、アウディのパートナー企業であるMOON POWERが担当。MOON POWERは、充電ポイント事業者（CPD）として電力を買い取り、料金システムを運営する。
アウディ・チャージングハブのプロジェクトマネージャーであるラルフ・ホルミグ氏は、「2021年12月に初めて（ニュルンベルクに）アウディ・チャージングハブを設置したとき、これほどの成功を収めると予測した人はほとんどいなかった。2023年初頭までにすでに1万人がアウディ・チャージングハブを訪れた。チューリッヒでも同様に高い需要が見られる。ザルツブルクでも、成功を収めることができると確信している」と述べている。
