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ホノルルで日立製の完全自動運転都市鉄道システムが運行開始

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ホノルルで日立製の完全自動運転都市鉄道システムが運行開始

日立製作所のグループ会社である日立レールは7月1日、ハワイ州ホノルルで、完全自動運転都市鉄道システム「スカイライン」の第1期区間が完成し、旅客サービスを開始したことを発表した。

米国で主要な都市鉄道システムが運行を開始するのは1993年以来。完全自動運転都市鉄道システムとしては米国初となる。

ホノルル高速鉄道輸送機構(HART)およびホノルル交通局(DTS)が新路線を運用し、日立レールは、車両の設計・製造、鉄道システムの設計・製造(信号・制御システム、ホームドア等)、試験及び安全認証、システムの運用及び保守を担当する。

第1期区間は6月30日(ハワイ時間)から運行開始。約17.7kmに及ぶ高架鉄道で、イースト・カポレイ駅からアロハ・スタジアム駅までの9駅を結ぶ。今後は、数年間に2段階に分けて建設が進められ、ダニエル・K・イノウエ国際空港など、さらに先の駅へ旅客サービスが提供される予定。

現在、オアフ島の東西の交通路線は渋滞が問題になっているが、全区間が完成すると、市内の混雑した通りや高速道路を通行する自家用車のうち1日あたり推定4万台が鉄道に移行すると試算されている。これは、高速道路8車線分に相当する。

車両は1編成あたり4両構成で、定員は約800人。計20編成を運行する。列車の全長は約79mで、乗客がより有効に車内のスペースを利用できるように、車両間の貫通路は開放的なつくりになっている。

列車には冷暖房・無料Wi-Fiが完備。米国障害者法(ADA)に完全に準拠し、車椅子専用のスペースが設置されているほか、自転車やベビーカー、荷物を置くための十分なスペースもある。

路線は完全に電化されており、化石燃料による自家用車から持続可能な交通機関に移行させることで、CO2排出量削減や渋滞の緩和が期待できるという。

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