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独シェフラー、新技術を採用したインテリジェント・リアホイールステアリングの量産開始

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独シェフラー、新技術を採用したインテリジェント・リアホイールステアリングの量産開始

独シェフラーは8月24日、新技術を採用したインテリジェント・リアホイールステアリングの量産を開始したことを発表した。

同社のインテリジェント・リアホイールステアリングは、同社の産業機械部門が開発したプラネタリーローラーギア(PRG)を採用。高精度メカ技術をベースとする世界初の技術で、ASIL(Automotive Safety Integrity Level)Dの厳しい安全性基準を満たし、従来品と比較して大幅な効率性向上、摩擦の低減、システムレスポンスの短縮を達成。軽量で静粛性に優れ、車両への搭載を最適化した、コンパクトなシステムを実現させた。

リアアクスルにステアリング機能を付加したことで、コーナリングでの俊敏性と市街地での取り回し性能が向上した。高速で車線変更する際、システムが後輪を前輪と同じ方向に転舵させることで、安定性、操縦性、安全性を向上。タイトなカーブでは、後輪を前輪とは逆方向に転舵させ、車両の俊敏性を向上させることにより、ホイールベースを仮想的に短くするのと同等の効果を生み出し、ドライバーはカーブを楽に通過できる。車両の回転半径も縮小させるため、市街地の狭いスペースでの取り回しや駐車、Uターンが容易になるという。

システム内部の設計を最適化したことで、システムがよりコンパクトになり、車両への設置も省スペース化を実現した。同社のシャシー事業部門責任者であるクレメント・フェルツ氏によると「自動車メーカーはその他の選択肢と比べ、最大15パーセントの軽量化を実現することができる」という。

最初の導入メーカーは、新型電動SUVに同システムを採用した。同システムを搭載した他車種も、まもなく生産開始される。

このほか複数の自動車メーカーが、同システムを車両に搭載することを決定している。同システムを搭載した追加車種は、2023年末から2024年にかけて生産開始される予定。

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