北海道岩見沢市でレベル4を見据えた自動運転EVバスの公道走行実証を実施
北海道岩見沢市は10月6日から、JR岩見沢駅から北海道教育大学岩見沢校の往復区間と、北村地区に設定した循環ルートで自動運転EVバスの検証走行を行う。期間は10月15日まで。
同実証は、岩見沢市が掲げているICT(情報通信技術)やデジタル技術を用いた「市民生活の質の向上」の具体化に向けた取り組みとして行われる。
同市ではこれまでにも、自動運転EVバスを用いて積雪寒冷期における公道自動走行の実証実験を行い、積雪が走行に与える影響や、農村地域住民への健康チェックなど移動型ヘルスケアサービスの可能性について検証している。今回は、自動運転EVバスが移動交通手段の確保のための手法のひとつとして機能するかの評価検証や、産学官連携(北海道大学COI-NEXT)による車両を活用した教育・健康に関連するMaaSやデジタル技術を活用したサービスの検証を行う。
車両の充電に用いる電力の一部は、同市の北村赤川鉱山施設で実証中の温泉付随ガスと太陽光を燃料に発電した電力を活用。令和4年度からの継続実証として、地域で生み出す電力を充電に活用することによるCO2排出量削減効果や低炭素化についても検証する。
使用車両は、ハンドル・アクセル・ブレーキペダルのない自動運転EVバス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」。乗客の定員は8人。車内には操作オペレーター(ドライバー)1人と安全管理を行う保安員1人が同乗する。運行時の平均速度は時速15キロメートル程度。自動運転レベルはレベル2。車両の走行データをマクニカ製遠隔監視システム「マクニカモビリティデータプラットフォーム」に連携し、走行情報をリアルタイムに離れた場所で確認。レベル4「特定条件下における完全自動運転」を見据えた、遅延のない通信環境による遠隔監視の実証も行う。