三重県の商業リゾート施設「VISON」で自動運転EV「MiCa」運行開始
三重県多気町は12月19日、商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」内のモビリティレーンと一般車道を含むルートで自動運転EV「MiCa」の運行を開始した。運行期間は2024年2月29日までを予定している。
多気町は、人口減少などを背景に既存の公共交通の維持が難しくなる中、誰もが利用できる持続可能な移動手段として、自動運転を活用した新たな公共交通の実現を目指している。同事業は、自動運転の通年運行事業を目指す国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金」を活用して実施。BOLDLY(ボードリー)とヴィソン多気が協力する。
走行ルートは、VISON内に整備されたモビリティレーンと一般車道を含む片道約2.5kmのコース。使用車両は、エストニアのAuve Tech社製の自動運転EV「MiCa」。乗車定員は7人、運行速度は時速20キロメートル未満。自動運転レベルは2で、オペレーターが同乗する。運賃は無料。1日14便を予定する。事前予約は不要。
BOLDLYは、車両の提供および自動運転の走行設定、運行管理システム「Dispatcher(ディスパッチャー)」の提供、 運行体制の構築などを行う。VISONのシャトルバスの運行に携わるドライバーは、BOLDLYからのトレーニングを受けて必要な知識とスキルを身に付けた上で、オペレーターや遠隔監視などの運行業務に従事する。まずは1台の運行を開始した後、2023年度中に合計3台に拡大する予定。
3者は、今回の運行事業を通して安全・安心な移動手段および観光振興に活用できるかを検証し、公道での自動運転レベル4の運行を目指すほか、将来の多気町内での自動運転サービスの展開を検討する。