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ヤマハとソニー、共同開発のエンタメ車両「SC-1」でMR体験を提供する新サービスを展開

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ヤマハとソニー、共同開発のエンタメ車両「SC-1」でMR体験を提供する新サービスを展開

ヤマハ発動機とソニーグループは10月19日、共同開発したエンターテインメント車両「Sociable Cart(ソーシャブルカート):SC-1」を用いた複合現実(Mixed Reality)サービス「MR:Ride(エムアールライド)」と、車両外の周囲の人に向けた移動体験サービス「Zoromo(ゾロモ)」を開始すると発表した。

SC-1は、ヤマハ発動機の自動運転技術とソニーのエンターテインメント映像技術を融合させた車両。人の視覚能力を超えるイメージセンサーを車両前後左右に搭載し、360度全ての方向にフォーカスが合った映像で周囲の環境を把握できる機能を備える。

搭載したイメージセンサーの超高感度な特性と、内部に設置された高解像度ディスプレイにより、乗員が夜間でもヘッドライトなしに視認することができ、クラウドを介してそれらの映像を確認することで、遠隔地からの操作による走行も可能となる。車内に搭載した49インチ4K液晶モニターには、ソニーが開発したMR技術を用いて周囲の環境を捉えた映像にCGを重ねることもできる。車両外側には不要となった窓の代わりに高精細ディスプレイを配置することで、広告やさまざまな映像を車両の周囲にいる人に対して映し出すことができる。

MR:Rideは、乗客にMR体験を提供する新サービス。同サービスは同日から行われる「上野恩賜公園開園150周年総合文化祭」で初めて公開され、上野恩賜公園の歴史や各所の説明を聞きながら楽しむ「バーチャル乗馬ツアー」と、上野恩賜公園が海の世界になったかのようなMR体験ができる「上野アクアリウム」の2種類を用意する。

Zoromoは、車両の外側に取り付けた液晶モニターに移動と連動した映像や音声を展開するサービス。車両の周囲の人もSC-1と共に散策できるような新しいモビリティサービスとして提供する。

今後は、同サービスを、2024年3月までに群馬県楽歩堂前橋公園、沖縄県首里城公園、海洋博公園、東南植物楽園などの国内各所で開始する予定。なお、SC-1はその体験を提供するもので、車両としての一般販売は予定していない。

主な仕様

全長:3135mm
全幅:1306mm
全高:1830mm
乗車定員:5名
走行速度:0〜19km/h
駆動方式:DCモーター
バッテリータイプ:リチウムイオンポリマー電池
ブレーキ方式:油圧式四輪ディスクおよびモーター回生ブレーキ
サスペンション:前・ダブルウィッシュボーン式/後・リンク式
自動運転方式:電磁誘導

搭載機器
車内:49インチ 4K液晶モニター 1台
車外:55インチ 4K液晶モニター 4台
イメージセンサー:35mmフルサイズ Exmor (R) CMOSセンサー 5台(車両周囲4方向、及び車内)
1/3.8型CMOSイメージセンサー 「ISX019」搭載カメラ 2台

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