豊田合成の歩行者保護製品「ポップアップフードアクチュエータ」が中国カーメーカーに採用
豊田合成は12月25日、衝突時に歩行者への衝撃を緩和するセーフティシステム製品「ポップアップフードアクチュエータ」が中資系カーメーカーの高級ブランドである一汽紅旗の「EH7」などに採用されたと発表した。
同製品は、歩行者と衝突した際にフードを瞬時に持ち上げ、フード下の硬い部品との間に空間を確保することで頭部などへの衝撃を緩和するもので、中国では歩行者保護規制の強化に伴い、需要が高まっている。2018年に中国で歩行者保護に関する衝突安全アセスメントが導入されて以来、同社は同国における日系カーメーカー向けにポップアップフードアクチュエータを提供してきた。
今回、同製品の構造の見直しにより、フードの持ち上げ性能を損なうことなく構成部品の数を約4割削減し、コンパクト化と低コスト化を実現。フード持ち上げに関するCAE技術を確立し、中国における車の安全規制強化に対応した。
同社は、世界最大の自動車市場であり、電気自動車(EV)の普及や新興メーカーの台頭により競争が激化している中国で、今後も開発体制を強化し選ばれるサプライヤーを目指していくとしている。