いすゞ「エルフ」など4車種約2.7万台をリコール…電動パーキングブレーキの不具合
いすゞ自動車は、エルフなど4車種の電動パーキングブレーキに不具合があり、ブレーキの解除不能や警告灯の点灯、駐車中に車両が動き出すおそれなどがあるとして、2024年10月24日、国土交通省にリコールを届け出た。リコール台数は、2023年4月28日～2024年7月16日に製造された2万7,129台。
今回リコールの対象となるのは、2023年4月28日～2024年7月16日に製造されたいすゞ エルフ、日産 アトラス、UDトラックス カゼット、マツダ タイタンの4車種2万7,129台。
不具合の箇所は、電動パーキングブレーキ。制御プログラムが不適切なため、以下の事象が起きる可能性がある。
1.停止直前の電動パーキングブレーキ作動操作により、パーキングブレーキの引きずりを誤検知して電動パーキングブレーキ警告灯が点滅し、パーキングブレーキが解除できなくなるおそれがある。
2.電動パーキングブレーキ作動時に、正常なパーキングブレーキケーブルのストローク量を異常と誤検知し、電動パーキングブレーキ警告灯が点灯するおそれがある。
3.電動パーキングブレーキ作動時に、パーキングブレーキケーブルのストローク量を正しく認識できないことがあり、作動操作の繰り返しによりケーブルが緩み、周辺部品と干渉することで、ケーブルの損傷やライニングの摩耗が生じる。最悪の場合、ケーブルが切断して電動パーキングブレーキ警告灯が点灯し、駐車中の車両が動き出すおそれがある。
これまでに1、2の不具合が257件、3の不具合が1件発生しているが、事故は起きていない。1、2は市場からの情報、3は社内情報により発覚、リコールを届け出た。改善措置として以下の対応を行い、助手席側ドア開口部のシリアルナンバープレート右上に識別ペイント（桃色）を塗布する。
1・2.全車両の電動パーキングブレーキコントロールユニットの制御プログラムを、対策プログラムに修正する。
3.全車両の電動パーキングブレーキコントロールユニットの制御プログラムを、対策プログラムに修正する。パーキングブレーキケーブルを点検し、損傷が認められた場合は新品に交換した上で、ブレーキライニングの摩耗量を測定して、摩耗が認められた場合はライニングを新品に交換する。
使用者にはダイレクトメールまたは直接訪問等で通知し、日整連の機関誌・自社ホームページにも掲載する。
