ユーラスエナジーHD、トヨタらとEV用蓄電池を活用した定置用蓄電池システムの実証実験開始

ユーラス田代平ウインドファームは、2002年11月に商業運転を開始した風力発電所。2012年より固定価格買取制度（FIT）適用し、2023年2月にFIT期間が終了した。

同実証は、ユーラスエナジーHDと豊田通商、東京電力ホールディングス、トヨタ自動車の4社が連携して行う。期間は、11月1日から数年間を予定。定置用蓄電池システムの運用により、再生可能エネルギー電源の課題である不安定性の解消に取り組むとともに、FIT期間が終了した大規模風力発電所の提供価値の最大化や長期電源化に向けた事業継続性の確保に関する検証をする。

同実証はユーラスエナジーホールディングスのグループ会社で電力小売事業を営むユーラスグリーンエナジーとも協業しながら数年程度実施し、国内電力卸市場の価格変動や小売電気事業者の需給事情を基にした蓄電池の充放電の最適運用、電力系統の安定化に資する制御などを目指して運用・性能評価をしていく。

今回設置した定置用蓄電池システム（出力：1,000kW、容量：3,000kWh）は、トヨタの電気自動車（EV）に採用されている車載用電池・制御部品・技術と、東京電力ホールディングスの系統接続の知見が融合して共同開発されたもの。今後発生する使用済み車載用電池のリユースを見据え、EVに利用されている新品の車載用電池を活用しており、同実証においてシステムの動作・性能についても確認を行う。

同実証を通じて、再生可能エネルギーの普及・拡大による脱炭素社会、循環型社会の実現に向けた活動を進めていく。