ダイハツ、国土交通省に再発防止策を提出。短期開発スケジュール見直し
ダイハツ工業は2月9日、認証不正問題を巡り、国土交通省へ再発防止についての報告書を提出した。
国土交通省へ提出した再発防止策では、「風土改革」「経営改革」「モノづくり・コトづくり改革」を二度と不正を起こさないための「三つの誓い」として設定。これらは、是正命令で求められた「会社全体の業務運営体制の再構築」「車両開発全体の業務管理手法の改善」「不正行為を起こし得ない法規・認証関連業務の実施体制の構築」を踏まえたもので、全社を挙げて抜本的な再発防止に取り組んでいくと報告した。
開発スケジュールは、不正を招いた要因と指摘された「短期開発」を見直し、開発スケジュールを従来比1.4倍に延長。従来同時に製作していたKS(確認試作)車とNS(認証試作)車を日程上切り離し、KS車を認証試験で使用することを禁止する。
認証プロセスでは、法規認証室(試験グループ)の人員を2023年1月比の6倍に増員し、2024年6月を目処に、同比7倍に増員することを目指す。安全性能の評価を担当する人員は同比1.5倍に増員、安全性能に精通した知見者を2倍に増員する。全てのプロジェクトで「実行/自主点検」「確認」「監査」の3階層でチェックした後に品質保証部がプロセスの完了を確認するなど、新たな監査体制を構築する。
社内教育の充実も図る。経営幹部および幹部職全員に対し、自動車型式指定制度など社内教育を徹底するほか、全従業員に対しても法規・認証、コンプライアンス、技術者倫理に関する教育制度を導入し、研修等を実施する。
同社は今後、四半期ごとに国土交通省へ実施状況の進捗を報告し、内容を公表していく。