三菱重工、トラックへの荷積み自動化の実証実験を完了、実運用を開始。無人搬送技術を活用し物流の「2024年問題」対応に貢献
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三菱重工グループの三菱ロジスネクストは、物流サービスなどを手掛ける鴻池運輸と共同で実施していた無人フォークリフト(AGF:Automated Guided Forklift)によるトラックへの荷積み自動化システムの実証実験を完了したことを発表した。本システムは、鴻池運輸において今月から実運用を開始している。
現状、トラックへの荷積み作業は、屋内物流における棚やコンベヤーなどの固定設備に対する荷役とは異なり、トラックの車種や停車位置の違いに応じて積載位置の補正が必要となる。また、トラックの滞留時間削減に伴う搬送時間の制約もあるため、有人フォークリフトでの作業が中心となっている。
今回の実証実験を通じて、これらの課題に対応する制御とセンシングに関する新たな技術を開発し、所定の駐車スペースに停められた任意のトラックに、AGF2台で積載を行う自動化システムが構築された。これにより、変化する積載位置に応じてAGFが自らの判断で最適に稼働し、有人フォークリフト作業と同等の精度と時間でトラックへの荷積を行うことができる。なお、今回の積載条件であれば大型トラック1台に対し15分以内で満載が可能。引き続き、鴻池運輸での実運用から得られる知見をもとに改良と機能追加が行われ、能力の向上が図られていく。
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