レゾナック「ポリゾール LB」、トヨタのハイブリッド車用リチウム電池に採用
レゾナックは4月4日、リチウムイオン電池用バインダー「ポリゾール LBシリーズ」(以下、ポリゾール LB)が、プライムアースEVエナジー製のリチウムイオン電池の部材として初めて採用されたと発表した。同電池は、トヨタ自動車が今後販売する一部のハイブリッド自動車に搭載される。
レゾナックは、機能材料や基礎化学品などを製造する機能性化学メーカー。2023年1月1日に和電工と昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)が統合して設立した。
ハイブリッド自動車や電気自動車などの普及に伴い、電動車に搭載されるリチウムイオン電池には、より大電流で充放電できること、つまり、高い入出力特性が求められるようになっている。
ポリゾール LBは、同社が保有する水系エマルジョン(※)製品群のうち、リチウムイオン電池用に特化した製品。リチウムイオン電池の負極に使用され、活物質間や、活物質と集電箔間を結着することで、負極の構造を維持する。優れた低抵抗性能、温度特性、負極集電箔との高密着性などの特長を持ち、リチウムイオン電池の高入出力特性化、長寿命化に寄与する。
採用されたグレードは、さらに電気抵抗を低減し、大きな電流を通せるようにしており、大電流での充放電ができる。同社のポリマー設計や電池評価技術などを活用し、バインダーの組成・粒子構造を最適化した製品性能が評価され、採用に至った。
※合成樹脂の粒子が水中に均一に分散している液体