豊田合成、車両設計段階で走行中の音の聞こえ方を体感できるシステムを開発。シーリング部材の評価に貢献
豊田合成は9月13日、車両に搭載するシーリング部品(ウェザストリップ)の組み合わせに応じた車内の音の変化を体感できる新たなシステムを開発したと発表した。
電気自動車(EV)や燃料電池車は、モーターで駆動するため、エンジン音がなくなり静粛性が増す一方、走行中の風切り音やロードノイズなどが耳につきやすいことから、車内空間の遮音性向上が求められている。
今回開発したシステムは、新型車に搭載する部品の形状などを決める前の設計構想の段階で、開発中のシーリング部品を搭載した際の走行中の音の聞こえ方を体感することができる。これにより、最適な部品の組み合わせを提案することで、より静かな車内空間づくりに貢献する。従来の試作車両での性能評価の際に生じていた部品の設計変更が最小限になることで、開発工数の低減が期待できる。
同システムは、同社が培ってきた音の実測評価技術を活用することで実現した。今後、人工知能(AI)による機械学習を組み合わせて予測精度を高め、部品の試作前でも音の聞こえ方を予測・再現することを目指す。