矢崎総業と東レが「リサイクルPBT樹脂グレード」を共同開発。自動車ワイヤーハーネス用コネクターに適用可能な特性を実現
矢崎総業と東レは、製造工程から出る端材を利用し、自動車ワイヤーハーネス用コネクターに適用可能なリサイクルPBT樹脂グレードを共同開発したことを発表した。既存のコネクター用PBT樹脂グレードと比較し、材料製造時のCO₂排出量の低減が可能なリサイクルPBT樹脂でありながら、従来材料と同等の材料特性を実現した。
東レは、製造工程から出る端材等を解重合/再重合したPBT樹脂のケミカルリサイクル材「“Ecouse” TORAYCON™」を展開している。一般的に、樹脂リサイクルでは、異物、異素材の混入や材料の品質劣化が課題とされているが、東レは、解重合/再重合からコンパウンドまで一貫した品質管理を行うケミカルリサイクルを実施することにより、バージン材と同等の高品質なリサイクルPBT樹脂の提供が可能。
矢崎総業は、自動車ワイヤーハーネス用コネクターのような高品位の機能部品においてリサイクル材料の品質安定性が課題であるとしていた。今回、東レのケミカルリサイクルPBT樹脂をコネクター向けに材料物性/成形性を最適化、コネクター用のリサイクルPBT樹脂グレードを共同開発したことで、現在使用しているPBT樹脂グレードと同等の品質安定性が実現された。
【特長】
・従来のPBT樹脂グレードと比較し、材料製造時CO2排出量を低減
・従来のPBT樹脂グレードと同等の材料物性、成形性、品質安定性を実現
なお、5月22日から24日にかけて、パシフィコ横浜にて開催される「人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMA」の矢崎総業および東レ出展ブースにおいて、東レのケミカルリサイクルPBT樹脂を使用した矢崎総業の自動車ワイヤーハーネス用コネクターの出展が予定されている。