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道路で充電できる太陽光発電舗装システム「Wattway」次世代型 高機能発電装置に期待 - 東亜道路工業|BICYCLE‒E·MOBILITY CITY EXPO 2024

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道路で充電できる太陽光発電舗装システム「Wattway」次世代型 高機能発電装置に期待 - 東亜道路工業|BICYCLE‒E·MOBILITY CITY EXPO 2024

カーボンニュートラル社会の実現に向けて注目される太陽光発電。一般的に、建物の屋根の上や高台を切り開いて設置されるイメージが強いのではないだろうか。そんな中、東亜道路工業株式会社(以下 東亜道路工業)は、道路に設置できる太陽光発電舗装システム「Wattway(ワットウェイ)」を出展した。フランスで開発された画期的な発電システムは、日本国内でもすでに22ヶ所に設置され実績を拡大している。「フランス本国では、道路や商業施設、公園や電動アシスト自転車の充電施設など幅広く利用されているほか、空港への設置も検討されている」。そう語るのは、建設事業本部 企画開発部の濱口 諒 氏だ。今後の展望も含め、話を伺った。

TEXT:久保田 幹也(Mikiya Kubota)
PHOTO:村上 弥生(Yayoi Murakami)

大型ダンプが乗っても破損しない耐久性

公開されていた実験動画。荷重走行試験や火災試験も実証済みで高速道路などにも利用できるそうだ。

出展ブースには、写真とともに床に敷かれた太陽光パネルがあり、来場者は実際に踏んでその感触を確かめていた。もちろん人が乗ってもびくともしない。Wattwayの太陽光パネルは、厚さ約6mmの特殊な樹脂でコーティングされており、自動車や自転車、歩行者の通行が可能。表面はざらざらとしたすべり止めが施され、安全面にも配慮されている。

「樹脂を塗ることで発電効率は1~2%低下してしまうものの、耐久性が確保できるため、それとトレードオフの関係だと考えています。」(濱口氏)

実際に触ってみるとアスファルトの表面を触っているような印象を受ける。Wattwayはアスファルトへの施工が主なため、車両のタイヤが接する路面は一般的な道路舗装と同等のグリップ力を保持する処理が施されているという。施工の際は、設置面のアスファルトの状態を確認して、必要であれば補修をする。状態の良いアスファルトに接着剤で固定し、周囲を埋めて設置完了だ。当然、ケーブルのルートなども確保しなければならないが、大規模な土木工事は必要ない。

濱口氏に見せていただいたWattwayと一般的なソーラーパネル。樹脂が塗られている分、厚みがある。
著者
久保田幹也

合同会社字遊堂 代表社員。3級自動車ガソリン・エンジン整備士免許取得。整備士退職後にWebライターとして活動を開始し、現在はWeb・紙を問わずライティング全般を請け負う。「黙れ。座れ。書け。」の信念で、自走・自活できるクリエイター育成にも取り組んでいる。実は自動車よりバイクのほうが運転歴が長い。

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