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日産、対向式ダイレス成形の精度向上で「品質工学賞発表賞 金賞」を受賞

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 日産、対向式ダイレス成形の精度向上で「品質工学賞発表賞 金賞」を受賞

日産自動車は、精密測定技術振興財団主催の「第32回品質工学研究発表大会」において、日産が開発した金型を使用せずにボディパネルを成形する技術「対向式ダイレス成形」の成形精度を向上させる研究が「品質工学賞発表賞 金賞」を受賞したことを発表した。日産は、2018年にも「鋳造製造技術での品質向上の取組み」で「品質工学賞発表賞 銀賞」を受賞している。

日産が実用化した「対向式ダイレス成形」は、棒状の成形工具を取りつけたロボットが、パネルを徐々に変形させて成形する「インクリメンタル成形」技術を用い、工具を対向側にも配置することにより複雑な形状の成形を可能とした工法である。本工法は、従来のプレス成形に比べて多品種少量生産に適しており、日産は現在、生産が終了した旧型車の補修部品の成形に適用している。

今回の研究では、本工法で成形したパネルの反りを抑制し、パネル成形精度を向上させた点が高く評価された。具体的には、品質工学を活用した実験により、成形後にパネルが反るメカニズムを解明するとともに、工具の形状や動かす速度といった成形時の各種条件を、高いロバスト性と効率性を両立させて最適化された。こうした取り組みにより、成形後のパネルの反りを抑制して、寸法精度が大きく向上されている。

●受賞テーマ:
インクリメンタル成形におけるパネル成形精度向上に向けた反り抑制条件の設定

●受賞者:
小林 義洋(こばやし よしひろ)・吉田 智行(よしだ ともゆき)・西野 眞司(にしの しんじ)・會場 達夫(あいば たつお)・長井 圭祐(ながい けいすけ)・佐田 和美(さた かずよし)

著者
Motor Fan illustrated

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