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ホンダ 0シリーズ搭載予定の次世代EV技術を「Honda 0 Tech Meeting 2024」で公開

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“Wise”で目指される重点4項目

AD(自動運転)/ADAS(先進運転支援システム)

HondaのAD/ADASは、運転中だけでなく、自宅から目的地まで、安全・安心でシームレスな人の移動を支援し、思わず出かけたくなるような体験を提供することを目指して製作されている。

2021年には、自動運転レベル3(アイズオフ):条件付自動運転車(限定領域)に適合する先進技術を有する「Honda SENSING Elite(ホンダ センシング エリート)」を搭載した「LEGEND(レジェンド)」が発売され、自動運転レベル3が実用化された。Honda 0シリーズでは、この技術を活用したAD/ADAS技術を採用し、より多くのドライバーの手が届く自動運転車を提供するほか、高速道路での渋滞時アイズオフ技術を皮切りに、OTAによる機能アップデートを通じて、さらに運転支援・自動運転レベル3適用(アイズオフ)範囲の拡大を可能とするシステムを搭載。LiDARによる高精度で信頼性の高いセンシングや、全周囲の高精細カメラセンシング、独自のAIやセンサーフュージョンに対応可能なハイパフォーマンスECUの装備など、さらなる進化が加えられる。

また、米国Helm.ai社の「教師なし学習※5」と、熟練ドライバ―の行動モデルを組み合わせた独自のAI技術により、少ないデータ量でAIが学習し、精度の高い運転支援を実現。初めて走る道においても、的確なリスク予測とスムーズな回避が可能となり、より早く自動運転・運転支援範囲の拡大を実現することができる。

この技術を進化させることで、世界に先駆けて全域アイズオフを実現し、さらに安全・安心なAD/ADASの提供が目指される。

操る喜び

さらなる安全・安心の実現に向けて自動運転技術を進化させる一方で、さまざまな制御をシームレスに連動させるHonda独自のダイナミクス統合制御により、軽快で、⼼も⾝体もクルマと⼀体になる⾼揚感を得られる次世代の操る喜びの提供が目指される。

ステア・バイ・ワイヤを採用し、ステアリング、サスペンション、ブレーキなどのバイワイヤデバイスを統合制御することで、意のままのハンドリングが実現される。また、Honda独自のロボティクス技術で培われた、3次元ジャイロセンサーを用いた高精度の3次元ジャイロ姿勢推定と安定化制御により、挙動が乱れる前に車体を安定化し、旋回を滑らかにする。加速時には、電動モーターとブレーキが連動し、高速・高精度にタイヤのグリップを制御。さまざまな路面環境において安定した気持ちの良い加速が実現される。

エネルギーマネジメント

HEVで培われたバッテリーマネジメント技術と、バッテリーの熱マネジメントを含めた、新開発のサーマルマネジメント技術を組み合わせ、ドライバーの使い勝手に合わせた快適な車内空間と実用性の高い航続距離が実現される。具体的には、パワーユニットの高効率化により、EPAモードで300マイルクラスの航続距離を実現するほか、特に、暖房などの使用により航続距離の低下が懸念される冬季への対応として、人中心の「温感」を指標とする、快適性と省電力の両立を追求。輻射熱により車内を温める輻射ヒーターと、ヒートポンプの高効率運転により、暖房消費電力を約13%※1削減し、エネルギー消費が最小化される。

デジタルUX

知能化とデジタル技術の活用により、ユーザーのストレスは最小化しながら、運転や車内空間での楽しさを最大化し、クルマでの移動における新たな感動体験の提供が目指される。

ストレスのない車内体験の提供に向けては、IVI(In-Vehicle Infotainment:車載インフォテイメント)における操作のシンプル化を徹底し、一人ひとりへのパーソナライズ・音声アシスタントによるサポートの進化が続けられる。加えて、画像認識による状況理解や、独自の行動予測アルゴリズムの活用により、クルマがユーザーの状況や意図を理解し、一人ひとりのドライバーに最適化、先回りした提案・サポートを行う。

また、運転や車内空間での楽しさ向上に向けては、進化の早いIT技術をいち早く活用。移動空間を盛り上げるエンタメサービスの充実はもちろん、運転好きのユーザーがさらに楽しくなるコンテンツの拡充に加え、XR(拡張現実)技術※6が活用され、クルマに乗っていない人ともつながる仮想同乗体験など、さまざまなコンテンツを充実。「運転して・使って・繋がって楽しい」が実現される。

今回発表された技術・Honda 0 Tech Meetingの詳細については、以下のWEBページ内でも紹介されている。

▶Honda テクノロジーサイト

▶Honda 0 ブランドサイト

※1 一般的なEVとの比較において、Honda調べ
※2 Friction Stir Welding
※3 Honda調べ
※4 Constant Direct Current Chopping: 複数の異なる板厚の素材を溶接する、Honda独自の技術
※5 AIを支える技術である機械学習の手法の一つ。入力データに対してどのような正解を導き出すかを学習させる「教師あり学習」と異なり、機械に正解を与えずに学習させ、自力でデータの規則性や特徴を導き出す学習方法
※6 Extended Reality: 現実の物理空間と仮想空間を融合させて新たな体験を創造する技術

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著者
Motor Fan illustrated

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