ホンダ「タクト」など5車種約43万台をリコール…制動灯の作動不良やエンジンが始動できなくなるおそれ
本田技研工業(ホンダ)は、タクトなど5車種のストップスイッチに不具合があり、制動灯の作動不良やエンジンが始動できなくなるおそれがあるとして、2024年10月31日、国土交通省にリコールを届け出た。リコール台数は、2018年3月15日~2024年3月29日に製造された43万3,498台と、交換修理用部品として出荷し、組み付けられた車両が特定できた1台と、特定できない一部。
今回リコールの対象となるのは、以下の通り。
・2018年3月15日~2024年3月29日に製造されたホンダ タクト / ジョルノ、ヤマハ JOG / JOG Deluxe / Vinoの5車種43万3,498台
・2024年4月3日に交換修理用部品として出荷し、組み付けられた車両が特定できたヤマハ JOG1台
・2018年5月10日~2024年4月18日に交換修理用部品として出荷し、組み付けられた車両が特定できないストップスイッチ3,632個
不具合の箇所は、ストップスイッチ。
ストップスイッチ接点潤滑用グリースの材質と、スイッチのブレーキレバーブラケットの組み付け作業が不適切なため、スイッチ接点間のアーク放電によりグリースが炭化することがある。そのまま使用を続けると、炭化したグリースによる発熱でスイッチ内の樹脂が溶けて、接点部の可動接点が作動不良により、ブレーキレバーを握らなくても制動灯が点灯する。または、接点部の導通不良により、ブレーキレバーを握っても制動灯が点灯せず、エンジンが始動できなくなるおそれがある。
これまでに不具合が317件発生しているが、事故は起きていない。市場からの情報により発覚、リコールを届け出た。改善措置として、全車両のストップスイッチを対策品と交換し、車台番号打刻部付近に赤色の識別ラベルを貼付する。
使用者にはダイレクトメール等で通知、または、交換修理用部品として出荷し、組付けられた車両を追跡調査・特定の上、その使用者に周知して改修等を行うほか、日整連の機関誌・自社ホームページにも掲載する。部品の準備に時間を要することから、不具合内容を周知し、準備でき次第あらためて連絡する。