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豊田合成とパウデックが横型GaNパワー半導体を共同開発、高電圧・高速動作を両立

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豊田合成とパウデックが横型GaNパワー半導体を共同開発、高電圧・高速動作を両立

豊田合成は6月20日、パウデックと共同で、高性能な横型のGaNパワー半導体を開発したと発表した。太陽光発電などに応用される電力変換装置の性能向上につながる。

パワー半導体は、産業機器や車、家電などの電力制御に幅広く使われている。現在、社会全体でのカーボンニュートラル実現に向け、制御時の電力ロスを低減できる次世代パワー半導体の実用化・普及拡大が期待されている。

その1つであるGaNパワー半導体は、高速動作が特長である一方、より幅広い分野への応用にあたっては高電圧化(大電力化)が課題となる。

両社は、環境省の「革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業」の支援を受け、GaNパワー半導体の共同開発を進めてきた。

独自設計のGaNパワー半導体(※)を搭載したモジュール(駆動回路基板)を用いて、800Vで100万分の1秒でのオン・オフ動作を確認した。豊田合成調べによると、高電圧動作(800V)と高速動作(100万分の1秒でのオン・オフ動作)を両立した性能の高さは世界トップクラスとなる (2023年5末時点)。

高電圧動作と高速動作を両立したパワー半導体の実証ができたことにより、太陽光発電での電力ロス低減などが期待できる。

今後、安定した連続動作と耐久品質の確保を通じて、早期実用化を目指していく。

開発領域のイメージ
開発領域のイメージ

※PSJ(Polarization Super Junction)GaNパワートランジスタ。1500V以上の高い耐電圧性能を持つ。

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