ポリプラスチックス、EVバッテリー熱暴走時に形状・絶縁性を維持できる樹脂材料を開発
ポリプラスチックスは9月12日、EVバッテリー熱暴走時の温度域でも形状・絶縁性を維持できる樹脂材料「DURAFIDE PPS(デュラファイド ピーピーエス)6150T73」を開発し、自社サイトに公開した。
電気自動車(EV)に搭載されているリチウムイオンバッテリーは、車両事故等で熱暴走による異常発熱をきたし、発火につながることがある。同社は、その発火対策として、断熱や絶縁性に貢献する樹脂材料を開発した。
熱暴走時、リチウムイオンバッテリーのセルは800℃以上になり、一般的な樹脂では500℃以上の状態になると分解してしまい、形状を維持できないため、発火対策に用いることができない。
同製品は1000℃の環境に30分放置した後も、バスバーの被覆状態を維持。発火対策として用いられてきた無機物のシートなどを用いずに、熱暴走時の断熱や絶縁性を保持できる。
使用しているポリマーは純度の高いリニア型PPSであるため、色が白に近く、着色がしやすいという特徴も持つ。
同社のWebサイトでは、耐ヒートショック性試験の結果を写真とともに掲載している。
※DURAFIDEは同社が日本その他の国で保有している商標