OKIと福岡県大牟田市、市内初の自動運転バス公道走行実証実験
沖電気工業(OKI)は11月2日、福岡県大牟田市の公道で、自動運転バスを走行させる実証実験を11月4日から実施すると発表した。同市で自動運転バスが走行するのは初めて。
同社は、2017年に大牟田市と包括連携協定を締結し、同市と連携して河川等の浸水への対策立案などを実施している。2023年3月には同市のイノベーション創出拠点「aurea」に地域戦略拠点「OKI OMUTA BASE」を開設し、地域社会の課題解決に寄与する事業創出に取り組んでいる。
同実証は2者で構成するコンソーシアムが、地域社会における人口減少に伴う交通課題の解決に向けた取り組みの一環として実施する。
走行ルートは、11月4日〜5日を「ルート1」、11月6日〜10日を「ルート2」とし、日程を分けて2ルートを走行する。
ルート1は、大牟田駅西口周辺のまちなかを周遊する全長約1キロメートルのコース。大牟田駅西口から発着し、途中下車はできない。1時間に3便程度運行。予約は不要。運行時間は9時〜17時を予定する。
ルート2は、市内の既存の路線バスエリアを走行する全長約4キロメートルのコース。大牟田駅西口と帝京大学福岡キャンパスの間を往復する約20分のコースを走行し、往路のみイオンモール大牟田でも降車ができる。1日16便を運行。乗車には予約が必要。
車両は、フランスNAVYA社製の自動運転EVバス「ARMA(アルマ)」を使用。乗車定員は10人、速度上限は時速20キロメートル未満で走行する。自動運転レベルは2で、オペレーターが同乗する。運賃は無料。
期間中、大牟田商工会議所主催の「まち、いこ!Gyanフェス2023」で試乗体験会を開催し、自動運転に対する市民の認知度や理解の向上にもつなげる。
OKIは同実証実験で、全体の運用や関係各所との調整を行い、公道走行における安全性や運行利便性など、自動運転バスが大牟田市の地域交通課題解決につながる新たな交通手段として成立するために必要な事柄を検証していく。