三菱自動車の初代パジェロが「2023年度日本自動車殿堂 歴史遺産車」に選定
三菱自動車工業は11月7日、1982年に発売した初代「パジェロ」が、日本自動車殿堂の「2023年度 歴史遺産車」に選定されたと発表した。
日本自動車殿堂は、日本における自動車産業・学術・文化などの発展に寄与し、豊かな自動車社会の構築に貢献した人々の偉業をたたえ、殿堂入りとして顕彰し、永く後世に伝承してゆくことを主な活動とする特定非営利活動(NPO)法人。「日本の自動車史に優れた足跡を残した名車」を歴史遺産車として選定している。
2023年度はほかに、オートモ号、日産「ダットサン ブルーバード(510型)/DATSUN 510」、マツダ「787B」が選定された。
初代パジェロは、オフロードにおける高い走破性と乗用車並みの扱いやすさを両立させた本格オフロード4WD車として1982年に発売。2021年の生産終了まで4世代に渡り累計325万台が生産され、170カ国以上に輸出された。
国内では、1994年に軽自動車「パジェロミニ」、1995年にコンパクトSUV「パジェロジュニア」、1998年にはコンパクトSUV「パジェロイオ」をラインアップするなど、パジェロシリーズは三菱自動車を代表するモデルとなった。
モータースポーツでは、世界一過酷なラリーといわれるダカールラリーに発売翌年の1983年から参戦し、1985年に日本車初の総合優勝。同ラリーには2009年までに26回参戦し、7大会連続を含む通算12回の総合優勝を果たした。モータースポーツ参戦で得られたノウハウはパジェロをはじめとする市販車の商品力強化に活かされ、四輪制御技術や耐久信頼性技術は三菱自動車らしさを構成するコア技術として脈々と受け継がれているという。
現在は、パジェロの血統を受け継ぐクロスカントリーSUV「パジェロスポーツ」をラインアップしており、海外専用モデルとして80カ国以上で販売している。