日産とルノー、資本関係の見直しが完了。15%ずつ相互出資
日産自動車とルノーグループは11月8日、両社の新たなアライアンス契約が発効し、ロックアップおよびスタンドスティル義務を伴う15%の株式を相互に保有することになったと発表した。
両社が7月26日に締結した資本関係の見直しに関する最終契約について、全ての必要な規制当局の承認を取得し、新たなアライアンス契約が発効された。ルノーグループは日産株を43.4%保有していたが、そのうち28.4%をフランスの信託会社に信託する。両社は保有する株式に付随する15%の議決権が行使可能。双方の議決権行使の上限は、行使可能な議決権の15%と定め、両社はこの範囲内で自由に議決権の行使ができる。一部の例外を除き、信託された株式に関する議決権は中立的に行使されることとなり、資本関係が対等になった。
ルノーグループは当該株式が売却されるまでの間、信託した日産の株式の全てに付随する経済面での権利(配当金と株式売却収入)を有する。今後ルノーグループは、信託会社に信託した日産株式の売却を指示することは可能になるが、特定の期間内に売却する義務は負わない。ルノーグループは日産と協調的で秩序あるプロセスにおいて自由に信託内の日産株式を売却できるが、日産もしくは日産が指定した第三者は筆頭の売却候補として優先的な地位を有する。
信託会社への信託に伴うルノーグループの財務諸表への減損影響はないという。