岐阜市が自動運転バス「ギフハートバス」の通年運行開始。5年間の運用を計画
岐阜市は11月25日、自動運転バス「GIFU HEART BUS(ギフハートバス)」の通年運行事業を開始した。運行期間は2028年3月31日までを予定している。
岐阜市では、人口減少や高齢化の改題に対応するため、持続可能な公共交通ネットワークの構築を目的とした自動運転バスの実証実験と運用に向けた検証を段階的に行ってきた。これまでの検証を踏まえ、自動運転バス3台を導入して5年間継続して運行することを決定した。
走行ルートは、岐阜市内の中心部約5キロメートルを周回する「中心部ルート」と、岐阜駅と岐阜公園を結ぶ「岐阜公園ルート」の2ルートを走行する。中心部ルートは毎日、岐阜公園ルートは土曜・日曜・祝日に運行する。
車両は、フランスNAVYA社製の自動運転EVバス「ARMA(アルマ)」を使用。乗車定員は10人、運行速度は時速20キロメートル未満。自動運転レベルは2で、オペレーターが同乗する。運賃は無料。乗車には原則として事前の予約が必要。当日空席がある場合には予約なしでも乗車できる。
同事業の運営、運行管理システムの開発と運用は、これまでにも岐阜市と協力して実証実験とを繰り返してきたBOLDLY(ボードリー)が担当。運行管理や車内でのオペレーター業務、遠隔監視は地元の交通事業者が実施する。
2023年度中に信号機と車両を連携して自動運転率を向上させる信号協調(15カ所)と、AIカメラやセンサーで周辺状況を把握し自動走行中のバスに進行・停止の指示を行う路車協調(1カ所)のシステムを実装し、将来的には自動運転レベル4での運行への移行を目指す。