ジェイテクト、軽量・コンパクトな電動パワーステアリング「C-EPS」を新開発。広州汽車集団のミニバンに採用
ジェイテクトは11月21日、「軽量・コンパクト コラムアシストタイプ電動パワーステアリング(C-EPS)」を新たに開発したと発表した。
同社が1988年に世界で初めて開発・量産したステアリングシステムは自動車の「曲がる」機能を担うもので、このうちC-EPSは、パワーアシストユニットをステアリングコラムに配置する。
今回の製品は、燃費向上や衝突安全性向上といった市場ニーズに応えるため、「軽量・コンパクト」をコンセプトに開発した。
EPSにはモーターの回転力をステアリングアシストに必要な駆動力に増幅する減速機を搭載しており、今回、高強度・高減速比タイプの減速機を採用。高減速比化はモーターの出力を抑えることにつながり、モーターの小型化につながった。
これにより減速機~モーター長において従来比8%削減、C-EPS全体質量において従来比11%低減を達成。同社独自の補正制御によりモーターのトルク変動を抑制し、モーター作動音を従来比50%以上低減したことで、静粛性も向上した。
ステアリングホイール(ハンドル)の操舵トルクを信号検出するトルクセンサー部の小型化により、衝撃エネルギー吸収ストロークを従来比15%増加することができ、コンパクト化と衝突安全性能向上を両立した。
同製品は広州汽車集団が11月17日に発表したミニバン「E8」に採用されている。今後は中国のみならず、世界中の自動車メーカーに提案を進めていくとしている。