ホンダ、新型燃料電池車「CR-V e:FCEV」に独ヴィテスコのアスクルドライブ「EMR3」を採用
独ヴィテスコ・テクノロジーズは5月23日、同社が開発するアスクルドライブシステム「EMR3」が、米国と日本で年内に発売される本田技研工業(ホンダ)の新型燃料電池SUV「CR-V e:FCEV(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」に採用されたと発表した。
CR-V e:FCEVは、燃料電池システムに加え、17.7kWhの高電圧バッテリーを搭載し、60kmまでのEV走行を可能にした新型燃料電池SUV。これにより、航続距離の長期化と短時間の燃料補給を実現した。バッテリーは家庭用ACコンセントからのプラグインでの充電に加え、最大1,500Wまでの電気機器に供給可能な110Vのコンセントを車内に備えているため、停電時や屋外でのレクリエーションの場面でもクリーンな電源として使用できる。
EMR3は、軽量化と高効率化を実現したコンパクトサイズのアスクルドライブ。モーター・インバーター・減速機の最大3つの部品を1つのユニットに統合可能なプラットフォームで、CR-V e:FCEV用には、モーターとインバーターが一体となった仕様を供給する。174馬力と229ポンドのピークトルクを発揮し、水素タンクが満タン時の航続距離は600kmを超え、60km以上の完全EV走行も期待される。ヴィテスコの中国・天津工場で生産する。
ヴィテスコのアスクルドライブが水素燃料電池自動車(FCEV)に採用されるのは今回が初めて。燃料電池の空気の出入りを制御する燃料電池スタックバイパスバルブも、アスクルドライブとともに同社製が搭載される。