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山梨中央銀行と東京電力、カーボンニュートラル実現に向け連携協定。CO2排出量の可視化など

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山梨中央銀行と東京電力、カーボンニュートラル実現に向け連携協定。CO2排出量の可視化など

山梨中央銀行、東京電力ホールディングス(東京電力HD)、東京電力エナジーパートナー(東京電力EP)、テプコカスタマーサービス(TCS)の4社は6月3日、山梨県を中心とした地域のカーボンニュートラル(CN)の実現に向け包括連携協定を締結した。

山梨中央銀行は、2030年度までにCNを実現するという目標を掲げ、山梨県と東京電力EPが提供する環境価値付き電気料金メニューの導入、ガソリン車に代わる超小型バッテリー式電気自動車の導入などの取り組みを行っている。サステナブルファイナンスをはじめとする持続可能な社会を実現するための金融商品を取り扱い、地域の環境・社会課題の解決への取り組みを加速させている。

東京電力グループは、販売電力由来のCO2排出量を2013年度比で2030年度に50%削減、エネルギー供給由来のCO2排出量を2050年度に実質ゼロにする目標を掲げている。同社のCO2排出量の削減を進めつつ、CN社会の実現に向け、利用者に付加価値を提供するため、電力ビッグデータやデジタル技術等の活用方法を検討している。

今回、地域の課題を認知し地域の経済を支える山梨中央銀行と、エネルギー事業者としてエネルギー管理・省エネのノウハウを持つ東京電力グループが連携することで、利用者に対して実効性のある取り組みを進め、地域のCN実現に貢献することを目的として同連携協定を締結した。

主な実施事項は、「山梨中央銀行の取引先におけるCN実現に向けた取り組み」と「山梨中央銀行におけるCN実現に向けた取り組み」の2点。

「山梨中央銀行の取引先におけるCN実現に向けた取り組み」では、山梨中央銀行の顧客に対し、データとデジタル技術を活用し、CO2排出量などの可視化を行う。東京電力グループの電力ビッグデータを基に構築したプラットフォームを活用し、省エネやCN実現に向けた計画・施策について、レポートを作成する。同レポートを基に、山梨中央銀行は、CN実現に向けたコンサルティング、設備導入時に活用できる補助金の情報提供等を行い、TCSが展開する設備ソリューションを通じて、顧客の現状把握から設備導入までワンストップで実現する仕組みを提供。必要に応じて山梨中央銀行が資金支援を行う。

これらの取り組みにより、山梨中央銀行のCO2排出量のうち、Scope3(取引先排出量)の削減が期待できる。

「山梨中央銀行におけるCN実現に向けた取り組み」では、山梨中央銀行の本店および支店において、太陽光発電設備などの再生可能エネルギー設備の導入のインフラ整備、省エネルギー設備の導入についても検討し、東京電力グループが同取り組みを支援する。これにより、山梨中央銀行のCO2排出量のうち、Scope1・2(自社排出量)の削減が期待できる。

4社は、これらの取り組みを通じて、山梨県を中心とした地域のCN実現および地域経済の活性化に貢献する。東京電力グループは、プラットフォームと連携したアプリケーションの開発等を通じて、地域のCNを推進する金融機関を支援する新たなサービスの提供を検討するとしている。

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