大林組、高速道路のり面補修工事で水素活用に関する実証実験をコマツの協力のもと実施
大林組は、大分自動車道の、のり面補修工事において、電動ミニショベルの充電用に可搬式の水素混焼発電機を設置し、建設現場での水素活用に関する実証実験をコマツの協力のもと実施した。本実証実験を通じて、建設現場における水素の活用に向けた課題の抽出と電動化建機の実用性が確認された。
施工段階のCO₂排出削減のためには電動化建機の導入が有効とされているが、配電網が整っていない地域の建設現場においては、「給電インフラの整備」が課題の一つとなっている。本実証実験では、受電が難しい建設現場における電動化建機の運用検証をおこなうため、大分自動車道ののり面補修工事で、土砂の積み込み作業にGX建設機械に認定されたコマツの電動ミニショベル「PC30E-6」と、その充電用としてコマツの水素混焼発電機が採用された。現場実証にあたっては、事前に大林組の西日本ロボティクスセンター(大阪府枚方市)で、建設現場での各機械の運用を想定した検証を行ったうえで、2024年7月に同現場に導入された。また、発電機の燃料は、大林組が大分県玖珠郡九重町で製造した水素を供給しており、軽油のみを燃料とした場合と比較して、充電時のCO₂排出量を約40%削減することができた。