東芝、 車載400Vバッテリーシステムに対応した阻止電圧900V車載用フォトリレーの発売を開始
東芝は、高電圧の車載バッテリー機器に対応可能な阻止電圧900V(min)を実現したSO16L-Tパッケージの車載用フォトリレー(※1)「TLX9152M」を製品化し、本日から出荷を開始することを発表した。
電気自動車普及の課題である充電時間や航続距離を改善するため、バッテリーシステムの効率的運用が求められる。バッテリーマネジメントシステム(BMS)はバッテリーの充電状況を監視することでシステムの高効率運用を可能にし、高電圧バッテリーを安全に使用するためにバッテリーと車体との絶縁監視も行っている。高電圧を扱うBMSには電気的に絶縁されたフォトリレーが使用されている。
一般的にバッテリーシステムに使用されるフォトリレーにはシステム電圧の約2倍の耐圧が求められるため、400Vシステムの場合800V以上の阻止電圧が必要とされる。新製品は、阻止電圧/使用電圧900Vを実現しており400Vシステムに適している。 また、新製品のパッケージには、東芝の既存製品のTLX9160T(阻止電圧1500V)を始めとした高耐圧フォトリレーに広く使用されているSO16L-Tパッケージが採用された。これにより、基板パターン設計の共通化が可能とされる。
※1 フォトリレー:
1次(制御)側と2次(スイッチ)側が電気的に絶縁されたもので、ACラインと直結した回路のスイッチや、グラウンド電位が異なる機器間のスイッチを、絶縁バリアを介し制御できる。
応用機器
車載機器
・BMS(バッテリー電圧監視、メカニカルリレー固着検出、地絡検出など)
・各種メカニカルリレーの置換
新製品の主な特長
・阻止電圧:VOFF=900V(min)
・ノーマリーオフ機能(1a接点)
・アバランシェ電流定格:IAV=0.6mA
・高絶縁耐圧:5000Vrms(min)
・AEC-Q101準拠
・国際規格IEC60664‐1に準拠