ロータス・ロボティクス、AIを応用した自動運転技術で日本に本格進出。すでに1社の顧客獲得も
Lotus Robotics(ロータス・ロボティクス)は9月19日、AIを応用した自動運転技術で日本市場に本格進出すると発表した。
ロータス・ロボティクスは、英高級車ブランド「Lotus Cars(ロータス・カーズ)」の中国の子会社で、2021年に設立した。自動車を「世界で最も台数が多いAIロボット」と位置づけ、AIを応用した自動運転技術の開発を進めている。
主力事業は自動運転支援システム「ROBO Soul」、自動運転システム向けのAI開発ツール「ROBO Galaxy」、遠隔運転支援システム「ROBO Matrix」の3つで、完成車メーカーでの採用実績がある。ロータス・カーズの電気自動車(EV)「Eletre(エレトレ)」、吉利とボルボの高級車ブランド「Lynk&Co(リンク・アンド・コー)」、吉利の新エネルギー車の商用車ブランド「遠程汽車」などの親会社向けや、中国の車載電子機器大手の徳賽西威汽車電子(Desay SV)に納入している。
エレトレとリンク・アンド・コー Z10シリーズは、高速道路向けの運転支援システム「NOA(Navigate on Autopilot)」を実用化している。中国の市街地の一部でも実現し、対象地域を今年末までに中国全土に広げる予定。
ロータス・ロボティクスは今後、日本で主力事業の3つすべての受注を獲得し、本格参入を目指す。日本市場では、開発ツールのROBO Galaxyで1社を顧客として確保したと発表。社名は公表していない。
CEOの李博氏は「日本のメーカーが、中国ではなく中国以外の市場で発売する自動車の開発で協力したい」と話す。追加出資を希望する日本企業の募集を開始し、最先端AIに基づく自動運転技術を活用したい日本企業との商機を探っていく。