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ティアフォーと松尾研究所、自動運転2.0向けの生成AI開発プロジェクト開始。オープンソースとして公開を目指す

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ティアフォーと松尾研究所、自動運転2.0向けの生成AI開発プロジェクト開始。オープンソースとして公開を目指す

ティアフォーと松尾研究所は10月17日、自動運転レベル4の運行設計領域(Operational Design Domain:ODD)を拡大させるための生成AI開発を開始したと発表した。同プロジェクトでは、研究成果をオープンソースソフトウェアとして公開することにより、自動運転2.0の民主化を目指している。

松尾研究所は、東京大学大学院工学系研究科松尾・岩澤研究室における研究成果の開発・実装を担っている企業。同研究室では人工知能の研究を進めており、大学・企業・スタートアップによる産学共創のエコシステムの実現を目指している。

自動運転1.0と自動運転2.0

ティアフォーと松尾研究所は、2020年から自動運転に向けたAI技術開発に関する協業を開始。生成AIによるアプローチと、ロボット工学によるアプローチの両方の研究開発を進めている。同プロジェクトでは、それらの成果を活用し、大量の走行データを学習して実世界の運転行動の常識を模倣できる大規模世界モデルを構築することで、事前に定義したルールが適用できない状況においても、周囲の環境情報から適切な運転行動を生成可能なEnd-to-End AIの実現を目指す。

また、以下に示す社内外の複数のAIプロジェクトと連携し、さらなる付加価値の提供を目指す。

・ ニューラルシミュレータによるEnd-to-End AIの学習および評価
・ 協調的機械学習基盤(Co-MLOps)を用いた大規模データによるEnd-to-End AIの学習
・ Cars That Think and Talk(CT3)をインタフェースとしたEnd-to-End AIの動作説明

世界モデルの概要

加えて、ティアフォーは、次世代の自動運転2.0アーキテクチャとして、確実な安全性担保のために詳細なルールが記述できる従来のロボット工学的なアプローチと複雑な場面での可用性担保のためのEnd-to-End AIを統合したハイブリッドフレームワークの設計に取り組み、商用車から自家用車まで様々な車種に対応でき、かつ高速道路から市街地まで様々な環境に対応できる自動運転ソフトウェアの開発を目指す。

自動運転2.0に向けたハイブリッドフレームワークの設計

これらの開発成果は、ティアフォーが主導する自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware(オートウェア)」にも組み込み、2025年中の公開を予定している。

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