BMW、新型「M2クーペ」を発表。最高出力480PSで998万円から
ビー・エム・ダブリュー(BMW)は10月29日、「M2(エムツー)クーペ」の新型モデルを発表し、注文の受け付けを開始した。納車は11月からを予定している。
M2は、1985年に発売した初代「M3(エムスリー)」と、1973年に発売した「2002ターボ(ニー・マル・マル・ニーターボ)」を引き継いだ、最もコンパクトなMモデル。2016年に初代モデルを発表し、今回の新型モデルは2世代目となる。
Mモデルは、サーキットでの本格的な走行が可能な「Mハイ・パフォーマンス・モデル」と、サーキットで培った技術を取り入れ、走行性を高めた「Mパフォーマンス・モデル」がある。今回の新型モデルは前者となる。
同モデルは、コンパクトなボディに、ターボ・テクノロジーによる3.0L直列6気筒Mツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンを搭載。最高出力480PS(353kW)/6,250rpm、最大トルク550Nm/2,650-6,130rpm(マニュアル・トランスミッション搭載モデル)、最大トルク600Nm/2,700-5,620rpm(オートマチック・トランスミッション搭載モデル)を発揮する。
トランスミッションは、ドライブロジック付きの8速Mステップトロニック・オートマチック・トランスミッションを採用。サーキット走行から、街中での走行まで、あらゆる場面に対応する。ドライバーによりシフトアップ・シフトダウンがダイレクトに操作可能な、6速マニュアル・トランスミッション搭載モデルもラインアップする。
M Driveを標準装備し、ドライバーの好みに合わせて2パターンのセッティングが可能となる。エンジンやサスペンション、ステアリング、ブレーキなどのセッティングを、ステアリングに装備されているM1/M2ボタンに登録でき、ボタンを押すことでセッティングを呼び出すことができる。M Modeでは、Road・Sport・Trackのモードを選択でき、アシストや横滑り防止装置の介入度合い、メーターパネルやヘッドアップ・ディスプレイ、メーターパネルの表示を変更できる。Mアダプティブ・サスペンションを標準装備し、スポーツ・ドライビングだけでなく、街中走行時の乗り心地を向上した。
ボディやドライブ・トレーンを構成する各種パーツには、アルミニウムを多用し軽量化をはかり、運動性能を高めた。「2シリーズ クーペ」をベースとして、エンジン・ルーム内のストラット・ブレース追加、フロント・アクスルとリア・アクスルを補強して、車体を強化することでサーキットでの走行性能を高めた。耐熱・耐フェード性能の高い大径ブレーキ・ディスクと、軽量化された6ポッドMコンパウンド・ブレーキを標準装備した。セグメント唯一の後輪駆動コンセプトと約50:50の前後重量配分により、俊敏なハンドリングとロード・ホールディング性能、コーナリング性能を発揮する。
最先端技術も搭載。衝突回避・被害軽減ブレーキなどの先進安全機能「ドライビング・アシスト」、車載通信モジュールによりITネットワークを活用する「BMWコネクテッド・ドライブ」、AI技術の活用により音声会話で車両操作が可能な「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」などを採用した。
デザインは、フロント・デザインを「2シリーズ クーペ」をベースに、四角型基調のエア・インテーク、ヘッドライト周りのデザイン、フレームレスのキドニー・グリル、横方向にワイドにしたフロント・ホイール・ハウスなどを採用した。
リア・デザインは、LED技術を取り入れスモーク処理したテール・ライト、後部をキックアップさせた厚みのあるトランク形状、Mハイ・パフォーマンス・モデル伝統の4本出しエキゾースト・パイプ、立体的なリア・ディフューザーなどを採用している。
サイド・デザインは、フロントとリアのバンパー・デザイン大きくし、パワフルな走りを表現した。サイド・スポイラーは、大型化してボディカラーと同色化した。全高を低く設定し、低重心化とレーシング・カーのような迫力をもたらす。
インテリアは、iドライブ・コントローラーやタッチ操作が可能なカーブド・ディスプレイ、Mスポーツ・シート、フロント・シートに内蔵されたイルミネーション付きのM2ロゴ、大人2人の乗車が可能な後席が特徴となる。オプションとして、Mカーボン・バケット・シートを設定。多点式シートベルトにも対応し、横方向のGをサポートするMカーボン・バケット・シートは、前席2脚で約10kgの軽量化も実現できる。
価格は998万円。