ソライズとシーメンス、SDV実現に向けた車載ソフトウェア開発エンジニアを育成で協力
SOLIZE(ソライズ)は11月5日、シーメンス・デジタル・インダストリーズ・ソフトウェア(以下、シーメンス)とSDV実現に向けた車載ソフトウェア開発のエンジニア育成のため、サービスパートナーシップ契約を締結したと発表した。
ソライズは、3D技術と最新技術を組み合わせたデジタルのものづくりのサービスを製造業界に提供している企業。ソフトウェアエンジニアリング部門では、自動車業界などにソフトウェア開発、第三者検証、国際規格適合コンサルティングサービスを展開している。ソフトウェア教育サービスも開始し、職業訓練校の運営や企業向けのエンジニア研修を通じ、IT分野の人材の育成に取り組んでいる。
シーメンスは、長年にわたる車載組込みソフトウェアとAUTOSAR(オートザー)の量産実績に基づいた、オートザー準拠のベーシックソフトウェア「Capital Embedded AR Classic」を開発。将来的にSDVが実現した際、コアとなる車載向けの基本ソフトウェアだという。コアテクノロジーをベースに、SDVを見据えたエンドツーエンドのソフトウェア設計手法で、自動車業界の競争力を強化する。
ソライズのソフトウェアエンジニアリング部では現在、多くのエンジニアが自動車メーカーやサプライヤーとともに車載ソフトウェア開発を行っている。オートザー準拠のベーシックソフトウェアを用いた開発にも参画しており、社内・社外に向けたエンジニアトレーニングの教育ニーズと顧客の開発スキルアップニーズに対し、シーメンスのサポート提供のニーズが一致し、提携することとなった。
車載ソフトウェア開発は近年、電気自動車(EV)への対応や、自動運転技術・先進運転支援システム(AD/ADAS)の進化に伴い、より複雑で大規模なものになりつつあり、深刻なソフトウェアエンジニア不足となっている。ソライズは車載ソフトウェア開発のエンジニア教育に力を入れており、シーメンスがCapital Embedded AR Classicを用いた実践的なトレーニングプログラムを提供することで、エンジニアの開発スキルを向上し、SDV実現に向けたプロジェクトへの貢献を目指す。
今回の提携により、企業向けのトレーニングサービスも実施し、自動車メーカーおよびサプライヤーの持つ課題に対応するためのサポートを強化する。