GLM、商用車向け車載用サブバッテリーの受注開始。納入は2024年春
GLMは12月13日、大型トラックなどの商用車向け車載用サブバッテリーの受注を開始した。
電気自動車(EV)の開発を行うGLMは、4月にダブルクラッチと協業で開発した同商品のプロトタイプを発表し、製品化に向けて改良を重ねてきた。プロトタイプでは全てのユニットを組み込んだボックスをキャビン内に配置する仕様となっていたが、この点を改め、主にバッテリーからなる室外設置ユニットと、主にインバーターと充電器からなるキャビン内設置ユニットに分離。キャビン内に設置する装置をコンパクトにすることで、キャビンの居住性を犠牲にすることなく製品を設置できるようにした。
バッテリー容量は2.56kWh(2,560Wh)。これにより車内での冷暖房機器の長時間の稼働が可能になり、現在都市部などで問題となっている待機中トラックのアイドリング問題解決へ寄与する。GLMの算出によると、車両待機中のアイドリングによる燃料消費は年間約30〜50万円に達し、近年高騰している燃料価格による大幅なコスト増に対応するコストダウンにもつながる。
バッテリーは走行中にオルタネーターで自車発電したエネルギーで充電するため、約4時間の走行で80%の充電が可能。充電の手間が省けるだけでなく、効率的なエネルギー消費と充電を実現する。
GLMは、同製品の導入により環境保護への取り組みやドライバーの労働環境改善をアピールすることで、SDGsや物流業界の2024年問題に取り組む貨物自動車運送事業者等への納入を見込んでいる。