コマツ、電動ミニショベルの給電用可搬式水素混焼発電機のコンセプト機を開発。水素混焼式により発電時のCO₂を最大40%削減。
コマツは、電動ミニショベル向けの給電装置として水素混焼エンジンを用いた発電機(以下、水素混焼発電機)のコンセプト機を、デンヨーの協力のもと開発した。2024年度上期に顧客の現場にてコマツの電動ミニショベル「PC30E-6」を実際に使用しながら、本機により給電する実証実験(PoC)が行われる予定。顧客の実際の現場でのPoCを通し、給電装置のニーズ・ノウハウと水素活用に向けた課題を明確にしていく。
コマツは、顧客のカーボンニュートラル実現に貢献するためにあらゆる選択肢を提供するべく、これまで有線式を含む合計7機種の電動化建機を市場に導入している。一方で、電動化建機の使用に際して、稼働する現場によっては、配電網が整っていない地域の現場もあるため、「給電インフラの整備」が課題の一つとなっている。
今回開発された水素混焼発電機は、燃料(軽油)に水素を最大40%混合させて発電することが可能であり、軽油のみを燃料とした場合に比べ、発電時の二酸化炭素(CO₂)排出量を最大40%削減することができる。また、再生可能な原料から精製される水素化植物油(HVO燃料)*も使用できるため、軽油の代替としてHVO燃料を使用することで、発電時のCO₂排出量を更に削減することも可能。本発電機を配電網が整備されていない現場に搬入することで、給電環境を整えつつ、CO₂排出量を抑えることができる。