いすゞ、「MU-X」を大幅商品改良。タイで発売しグローバル展開へ
いすゞ自動車は6月12日、SUV「MU-X(ミュー・エックス)」を大幅商品改良し、タイで販売を開始した。順次、世界60以上の国や地域での販売を予定している。
MU-Xは、いすゞの1トン積みピックアップトラック「D-MAX」の派生車として展開している、PPV(Pick-up Passenger Vehicle)セグメントに属する7人乗りの乗用ユースモデル。車体の骨格にフレームを使用し悪路走破性と耐久性、牽引性能が高く、タイやオーストラリア、南アフリカ、中東、中米など、世界60以上の国や地域で販売している。
今回の改良は、2020年のフルモデルチェンジ以来では初めての改良となり、新型モデルは「Bold and Dynamic」をコンセプトにインテリアとエクステリアのデザインを変更した。高級感とスポーティーさを強調した最上級グレード「RS(アールエス)」を新たに設定し、市場のニーズに対応する。
安全機能では新世代ステレオカメラを採用。交差点進入時の対向横断歩行者や、前向き駐車からの後退時に後側方から接近する車両などを検知し、危険時には自動ブレーキが作動して衝突を防ぐ機能を装備した。外気温が低いときには、自動でカメラレンズ周囲のフロントガラスを温めて曇りを防ぎ、先進安全装置の未作動リスクを回避する機能も備えている。
エクステリアは、フロントフェイスやアルミホイール、ランプ類などのデザインを変更。フロントバンパーには新たにエアカーテンを採用することで、エレガントでモダンなイメージと空力性能を両立させている。
今回、最上級グレードとして新設定したRSでは、エクステリアの随所にブラックカラーを施し、フロントグリルに専用エンブレムを装着することで、よりスポーティーで精悍な印象を持たせたという。インテリアではインストルメントパネル部のアンビエントライトやフットランプを追加し、最上級グレードにふさわしい洗練された室内空間を目指した。
そのほかの改良点は、サラウンドビューモニターシステム(安全性能向上/駐車支援)の追加や、メーターパネル内に7インチTFT液晶ディスプレーの採用など。仕向け国によってグレード設定や仕様装備は異なる。
タイ仕様 MU-X RS 主要諸元
全長:4,860mm
全幅:1,885mm
全高 ルーフレール込:1,875mm
ホイールベース(mm):2,855mm
トレッド(前/後):1,570mm
最小回転半径:5.6m
タイヤ:265/50R20
エンジン(4JJ3)排気量:2,999cc
出力:140/3,600kW/rpm
トルク:450/1,600-2,600Nm/rpm
トランスミッション:6AT
車両重量:2,175kg