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ティアフォー、日本交通と協業で大規模データ基盤構築。自動運転AI開発加速

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ティアフォー、日本交通と協業で大規模データ基盤構築。自動運転AI開発加速

ティアフォーは7月18日、日本交通と協業し、ティアフォーが開発したデータ記録システム(Data Recording System:DRS)を搭載した車両を用いて共同でデータを収集を始めたと発表した。

ティアフォーは、自動運転のためのAI開発をスケールさせる新たな取り組みとして、2023年よりCo-MLOps(Cooperative Machine Learning Operations)プロジェクトを推進。CES 2024では、パートナー企業と共同で世界8地域で収集したデータを用いた実証実験を発表した。

日本ではこれまで、首都高速道路、東名高速道路、お台場など主要地域でのデータ収集を推進しながら、DRSの動作検証およびCo-MLOpsプラットフォームで提供される機能の検証を進めてきた。

今回DRSの車両配備と、アクティブ・ラーニング基盤を用いた効率的なデータ収集のための基本機能の準備が整ったため、7月から日本交通との協業を通してデータセットの大幅な拡充を図る。データ共有により、自動運転のAI開発の加速を目指す。

ティアフォーが開発したDRSは、複数の高性能車載LiDAR、高解像度車載カメラや電子制御コンピューターを含み、車両の周囲360度や挙動に関するデータを高精度に記録するためのシステム。センサー間や電子制御コンピューター間の同期やキャリブレーションを行い、自動運転AI開発に必要な高品質なデータ収集を可能する。

収集したデータはCo-MLOpsプラットフォームにアップロードされた後、品質確認、共有のための匿名化、検索のためのタグ付けなどの処理がクラウド上で自動で行われる。アクティブ・ラーニング基盤による評価に基づき、AIの性能向上に有効なデータに対して優先的にアノテーションが行われる。これにより、利用者は自動運転のAI開発に必要なMLOpsを効率的に推進できるようになるという。

2024年は、日本交通の車両を5台程度用いて、主に東京都内でのデータ収集を推進。ティアフォーでは、これまで収集したデータと併せて、2024年末までに20万フレーム以上のアノテーション済みデータセットの構築を目指す。

2025年以降は、車両台数を20台以上へ拡大し、より広範囲で豊富な種類のデータセットの構築を進め、安全な自動運転技術の開発に寄与していく。あわせて、今後のデータ収集計画に合わせたDRSの量産化の検討、およびパートナー企業との協業を通して収集地域の拡大を行っていく。

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