英BlueSkeye AI、ドライバーの居眠り検知技術の実証に成功。EUの車載搭載要求基準を満たす
コーンズテクノロジーは7月18日、国内総代理店を務める英国のBlueSkeye AIが自動車に搭載する居眠り検知技術の実証に成功したと発表した。
BlueSkeye AIは、顔と音声をスキャンするAIを通じ、機械学習を用いて人間の感情・ 行動を理解し、医学的に関連がある行動を客観的かつ自動的に解釈する感情認識AI技術を提供している。
同実証テストは、ノッティンガム大学人間工学研究グループ所有の没入型曲面スクリーンに囲まれたAudi TTをモデルとした運転シミュレーターを使用して実施した。
テストでは、20人のドライバーが1時間かけて単調な運転課題をこなし、5分おきにドライバーの疲労度をカロリンスカ眠気尺度に基づき評価を行い、欧州連合(EU)のプロトコルに則ったBlueSkeye AIの機械学習アルゴリズムが生成したドライバーの疲労度評価と比較した。
車内の左右のフロントピラーに取り付けられた近赤外線カメラを使用して、目線や頭、表情筋の動きを毎秒複数回撮影し分析することで疲労の予兆を特定。今回の疲労度評価は、EUによって定められている感度40%の閾値を大きく上回り、ドライバーの眠気を正確に特定する能力を持つシステムであることが示された。これによりEUが車載搭載に対して要求する基準を満たすことが示された。
BlueSkeye AI最高科学責任者のミシェル・ヴァルスター氏は「私たちの最終目標は、自動車メーカーが、既存のカメラとマイクを用いて表情と声を分析するAIの測定結果によって乗員の感情に反応できる車を開発できるよう支援すること。ドライバーの眠気と注意力に関する技術を検証したことで、基盤技術が機能していることを証明された」とコメントしている。