トヨタ、国土交通省に再発防止策を提出。型式不正の是正命令を受け
トヨタ自動車は8月9日、型式指定を巡る認証不正問題について、国土交通省へ再発防止の報告書を提出した。
報告書は、7月31日の国土交通省による是正命令を踏まえたもの。
同社は、「経営による認証業務への関与が不十分で、データの管理体制や、認証業務に関する規程・手順の整備など、認証の基盤に多くの改善点があると認識した」とし、「人づくり」「モノづくり」「基盤の強化」の3つを柱に正しい認証業務を実施できる環境作りに取り組んでいく。
報告書では、「会社全体の業務運営体制の再構築」「自動車開発・認証全体の業務管理手法の改善」「不正リスクに対応した法規・認証関連業務の実施体制の構築」の観点から、改善策を明記した。
CTO(Chief Technology Officer)が開発の総合判断責任者、G-CQO(Global Chief Quality Officer)が認証の総合判断責任者とし、内部監査を充実させるため、G-CQOが任命する法規主監が現場に対して2線的監査を行う。法規主監は「社内審査官」として配置され、認証試験に立会い、実施状況や正確性を確認する。
3線的監査として、CRO(Chief Risk Officer)が内部監査室によるプロセス監査を実施することも検討している。
品質学習館を活用し、開発や認証部署の遵法意識を一層向上させるほか、新人研修や配属研修を通じて、認証業務にあたる上での遵守事項の理解を深める教育を実施していく。
今後は、四半期ごとに国土交通省へ取り組み状況の進捗を報告していく。