FORUM8の「UC-win/Road」は現実世界の“怖い”を多方向より察知。デジタルツイン技術とメタバースの連携で安全性を極めた自動運転車を目指す|人とくるまのテクノロジー展 2024 NAGOYA
自動運転技術の発展が進む中、その検証や開発支援を行うツールの重要性が増している。そんな中、フォーラムエイトが「人とくるまのテクノロジー展2024 NAGOYA」で展示したのが、3次元リアルタイム・バーチャルリアリティソフト「UC-win/Road」だ。デジタルツインが作り出す仮想空間の中の現実世界は、自動運転にどのような影響を与えるのか。フォーラムエイト 執行役員 システム営業マネージャ ゲーム開発チームリーダ 松田克巳氏に話をうかがった。
TEXT:庭野 ほたる(Hotaru Niwano)
PHOTO:村上 弥生(Murakami Yayoi)
主催:公益社団法人自動車技術会
フォーラムエイトのデジタルツインとは
フォーラムエイトは37年の歴史を持ち、24年前から3D都市モデル作成ソフトウェアを開発、販売してきた企業だ。その代表的な製品が「UC-win/Road」である。このソフトウェアは、3次元リアルタイムバーチャルリアリティ技術を活用し、日本全国の地図情報を基にした仮想空間を作成できる。
「デジタルツイン」と呼ばれるこの技術は、リアル空間にある情報を送り、そのデータを基に仮想空間でリアル空間を再現する仕組みである。 簡単に言うと、現実世界の環境を仮想空間にコピーするのだ。
「我々のソフトウェアは、都市の3Dモデルを仮想空間に作成し、車の動きや天候、交通量の変化など、さまざまなシナリオをシミュレーションできます」と松田氏は説明する。「たとえば、雨天時や夜間の運転、急な人の飛び出しなど、現実世界では再現が難しいシナリオでもバーチャル環境であれば簡単に再現できます」と続けた。