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【海外技術情報】ルノーグループ:地域サービス用1人乗りミニバン「Bento」はコネクテッド化による運用サポートが強み

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【海外技術情報】ルノーグループ:地域サービス用1人乗りミニバン「Bento」はコネクテッド化による運用サポートが強み

ルノーグループに所属して次世代モビリティ開発を担っているモビライズが、日本語の弁当にちなんだモデル名「Bento」を付与された地域サービス用1人乗りミニバンを発表した。「Bento」は2024 年前半に発売予定のBEV。都市部とその周辺で、商品やサービスを配送するための、コンパクトで実用的で信頼性の高い車両を求める企業に向けて開発された。

モビライズ「Bento」は環境に配慮した1人乗りミニバン

「Bento」は1人乗りのBEVであり、リサイクル材料を50%使用している。航続距離は140km、最高速度80 km/hを誇る。二酸化炭素排出ゼロかつエンジンからの騒音を発生しないため、ヨーロッパの都市部に設定されている超低排出ゾーンにもアクセスできる。充電ケーブルは、家庭用の標準コネクターまたは路上、企業、駐車場等にある公共の充電ポイントと互換性があるタイプ 2 コネクターを装備できる。

近距離配送に特化。ボディとカーゴボックスをカスタマイズできる

「Bento」は、この類の車両には珍しく、エアバッグとエアコンを装備している。キャビン両横のサイドドアは垂直に開くため、ドライバーは道路の右側(歩道側)から降りたり、駐車している2台の車の間をすり抜けることができる。

積載量は1m3(ペイロード80kg)。宅配のみならず、修理、メンテナンス、パーソナルサービス)ローカルサービスを提供する企業のニーズを満たすため、さまざまな方法で構成できる密閉型カーゴボックスを備えている。モビライズは、ボディとカーゴボックスの両方をカスタマイズできる、と説明している。この限られたスペースを創意工夫で有効活用する仕組みが、日本のお弁当からモデル名とした理由なのだろう。

「Bento」はコネクテッドビークル

もう一つモビライズのプレスリリースで興味を引くのは、「Bento」はコネクテッドビークルである、とうたっている点だ。企業フリートの管理に不可欠な接続が備わっているという。

モビライズが提供するコネクテッドシステムは、車両の充電ステータスや位置といった特定の車両データを、安全なオンラインサーバーにリアルタイムでアップロードして、車両管理プラットフォームに転送するという。さらに、スマートフォンなどから車両にアクセスして始動するためのデジタルキーも備えており、フリート車両の共有やローテーションといった効率的な運用を可能にする。

「Mobility Power Solutions」を使用したカスタム充電ソリューションを提供

モビライズは「充電インフラはビジネスニーズに適応する必要がある」と説明する。そのために「Mobilize Power Solutions」を提供する。あらゆる種類の車両(小型EV、LCV、HGV)を運用するビジネスユーザーをサポートする仕組みである。具体的には、以下の機能を提供することで、持続可能なモビリティへの移行を支援する。
・車両の運用、財務、エネルギー要件に基づいた充電戦略に関するアドバイス
・適切な充電ソリューションの導入と運用監視の実施
・予防および事後メンテナンスと24 時間365 日のサポートにより企業向けサービス継続性を高める

フリート管理を監視および最適化するソリューション

また、モビライズは「Mobilize Fleet Monitorin」を提供する。それはフリート管理を監視、管理、最適化するためのソリューションのパッケージであり、「Mobilize Fleet Data」と「Mobilize Fleet Connect」とで構成される。

「Mobilize Fleet Data」は、走行距離、メンテナンスと運行のアラート、航続可能距離、位置情報といった車両データに加えて、現在のエネルギー消費量、エコドライブスコアなどの運転情報への簡単なリアルタイムアクセスを提供する。

それらを運用するのが「Mobilize Fleet Connect」。スマートでシンプルなフリート管理のためのオンラインおよびモバイルプラットフォームである。「Mobilize Fleet Data」で取得した車両運行に関するリアルタイムデータだけでなく、財務面を含むめた完全なサービスを提供する。 フリート管理者は、位置情報データを使用してルートを事前に計画することで、より適切に支出を計画し、メンテナンスを管理し、エネルギー消費と二酸化炭素排出量の両方を削減できる。

著者
川島礼二郎
テクニカルライター

1973年神奈川県生まれ。大学卒業後、青年海外協力隊員としてケニアに赴任。帰国後、二輪車専門誌、機械系専門書の編集者等を経て独立。フリーランスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに執筆している。

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