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【海外技術情報】スカニア:新型13L舶用ディーゼルエンジンを発表。熱効率50%を超える。

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【海外技術情報】スカニア:新型13L舶用ディーゼルエンジンを発表。熱効率50%を超える。

VWグループの一員であるスウェーデンの重工業企業スカニアが、2024年9月3日から6日まで開催された国際海事産業見本市(SMM)で、新しい13L DI13 舶用ディーゼルエンジンを発表した。これはスカニアの最先端を行く舶用エンジンであり、高性能と高信頼性、省燃費を実現するという。

スカニアが13Lの舶用ディーゼル新エンジンを発表

スカニアの新しい13L舶用ディーゼルエンジンは、信頼性と性能の向上をもたらし、さらに二酸化炭素排出量の大幅な削減を実現する。

「これまでで最も先進的な舶用エンジンであり、海上での移動における経済性と持続可能性の向上に貢献します。当社はお客様のニーズに応え、あらゆる運用における厳しい条件での燃料効率と製品性能にプラスの影響を与えたいと考えています」と、スカニアのパワーソリューションセールス責任者である Fredrik Järild氏は述べた。

この新エンジンはスカニアが販売する舶用エンジンのなかで最も燃費効率に優れており、同出力の現行エンジンと比較して、最大8%の燃費向上を実現する。これは1時間あたり最大6.7Lのディーゼル燃料を節約できる可能性を示している。

DI13 舶用ディーゼルエンジンの概要

スカニアスーパーエンジン(旧型)は熱効率50%を達成していた。

新エンジンは、2024年の「グリーントラック」賞や2023年の「ディーゼルオブザイヤー」など、国際的な専門家から最高の評価を受けたスカニアスーパーをベースに開発された。

この圧倒的に優れたベースエンジンと、スカニアが保有する海洋産業における長年の経験、多様なユーザーとの緊密な協力により、エネルギー源の移行期に備えた舶用エンジンへの道が開かれた。

出力範囲は257~772kW(350~1,050HP)で補助範囲は301~553kW。定格出力、排出ガス基準、定格速度によって変動する。

新エンジンの最大出力と、厳しい重負荷に耐える能力が向上しているが、軽負荷、中負荷、ハイブリッド用途にも対応する。また、新エンジンは大型エンジンからの小型化の可能性を含めて、幅広い用途に適用できる。現在のIMO Tier III 排出基準に準拠しており、バイオディーゼルブレンドとHVO燃料と、互換性を有している。

著者
川島礼二郎
テクニカルライター

1973年神奈川県生まれ。大学卒業後、青年海外協力隊員としてケニアに赴任。帰国後、二輪車専門誌、機械系専門書の編集者等を経て独立。フリーランスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに執筆している。

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