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【海外技術情報】GM:EV商用バン「ブライトドロップ」をシボレーブランドから発売

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【海外技術情報】GM:EV商用バン「ブライトドロップ」をシボレーブランドから発売

GMはシボレーの広範な商用車ラインナップに、ブライトドロップを加えると発表した。ブライトドロップのEV商用バンは、GM 推定による市街地/高速道路を合わせた航続距離272マイル(435km)を誇り、ドライバーの安全と注意力を維持するための高度な機能を備えているという。

ブライトドロップはGMが2021年に設立した子会社

ブライトドロップはEV小型商用バン、eパレット、クラウドベースのソフトウェアなど、ファーストマイルとラストマイルの配送顧客を対象としたコネクテッド製品のシステム提供を主業とする。同社最初の製品「ブライトドロップ Zevo 配送バン」と「Trace電動カート」は、2021年1月12日にネバダ州ラスベガスで開催されたCESで公開された。

GMはカナダ・オンタリオ州インガソルのCAMIアッセンブリー製造施設 で「Zevo 600」を生産するために8億ドルを投資。2022年、ブライトドロップCEOのトラビス・カッツ氏はGMの投資家デーで、2023年には10億ドルの収益を生み出す軌道に乗っていると説明していたが、その2023年にブライトドロップは、GMのフリート事業であるG​​Mエンボルブに統合され今日に至っている。

それでも、拡大を続けるシボレーのEVポートフォリオにブライトドロップのEV商用バンが加わることで、ブライトドロップの顧客は業界最大かつ最も広範な商用車販売およびサービスネットワークにアクセスできるようになる。すべてのシボレーディーラーは、特定の要件を満たしていれば、ブライトドロップブランドのEVバンを販売できる。

市販されるブライトドロップEV商用バンは2車種

今回シボレーブランドから発売されるEV商用バンは2車種。「シボレー ブライトドロップ 400」と「シボレー ブライトドロップ 600」。「シボレー ブライトドロップ 400」は$62,725、「シボレー ブライトドロップ 600」は$64,425。

「シボレー ブライトドロップ 400」はホイールベース153.1インチ、全長238.6インチ、貨物容積412.1 立方フィートに対して、「シボレー ブライトドロップ 600」はホイールベース183.5インチ、全長290.0インチ、貨物容積614.7 立方フィートと、やや大きい。

両車はGMのEV用バッテリープラットフォームであるUltium(アルティウム)を活用しており、優れた性能、十分な航続距離を獲得している。

両車は先進的な機能を有している。

・交差点自動緊急ブレーキ
・前方の歩行者・自転車を検知するブレーキ
・自動緊急ブレーキ
・前方衝突アラート
・フロント&リアパーキングアシスト
・車線逸脱警報機能付きレーンキープアシスト
・インテリジェントビームLEDヘッドランプ(ハイビームの自動オン/オフ切り替え)

さらに、両車を利用する運送業者は、On Starが提供する車両の運行維持管理に役立つテレマティクスと安全ソリューションを利用できる。

・車両基本情報
・車両位置
・車両の健康アラート
・走行履歴
・運転者行動モニタリング
・アイドル時間
・経費管理

などをみることができる。

GMエンボルブの副社長であるサンダー・ピザール氏は以下のように述べた。

「この両車は、効率性の向上、二酸化炭素排出の削減、それにサービスと配送業務の最適化を支援するために設計された、最先端の技術を搭載している。シボレーのポートフォリオに統合することで、シボレーブランドはラインナップが拡大し、ユーザーはアクセス性が向上する。より多くの顧客に生産性とカーボンニュートラルの目標達成に役立つツールを提供できるようになる」

著者
川島礼二郎
テクニカルライター

1973年神奈川県生まれ。大学卒業後、青年海外協力隊員としてケニアに赴任。帰国後、二輪車専門誌、機械系専門書の編集者等を経て独立。フリーランスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに執筆している。

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