サスペンションをめぐる、12の素朴な疑問
Ask for engineer
Q4:アームのピボットスパンは広いほうが高い支持剛性が得られると思うのですが、この部分の寸法はどのように決めるのでしょうか。
確かにアームを支持するという点においてはピボット間のスパンは広い方が有利。しかし、サスペンションがストロークする際にホイールが描く軌跡は(真横から見た時)真上に向かって垂直にはならない。
キャスター角との兼ね合いやリセッション角の確保のために、斜め後方を向くかたちとなる。つまり、ピボット軸の方向は車体と並行とは限らず、このこともスパンの設定において大きく影響することとなる。
■Answer
基本的には、トー剛性・キャンバー剛性などからスパンは広い方が有利。コンプライアンス・ステアの適正化やロードノイズ抑制のためのリンク系の振動特性から適値を持つ場合もある。